【暗殺教室×文豪ストレイドッグス】On the day when it rains 4 【裏切り】

雨が175粒。 ページ42

「Ｍさんは心優しい生徒でした。そんな彼女がある日、ちょっとした事を起こしましてね。


詳しい事は言えないのですが、それ以来Ｍさんはクラスメートからイジメられるようになりました。



私もＭさんが悪いと思って、イジメられているのを見て見ぬふりしたんです。



それからしばらくして、Ｍさんは学校を退学しました。



Ｍさんが退学してクラスメートの1人が、Ｍさんが起こした事の真相を教えてくれたんです。



Ｍさんは何もしていなかったんです。悪い事など一つも。



私も、そしてクラスメート達は後悔しました。そして、謝ろうと思ったんです。でも、出来ませんでした。」


「Ｍさんが死んでいたと発覚したから。」


「…そうです。退学後、彼女は自 殺したんです。遺書もありました。


私達は彼女を死に追いやってしまったんです。自分の生徒から触手(て)を離さないと誓ったのに、離してしまった。殺してしまった。



そんな私がこれからも教師を続けていいのか分からないんです。また、離してしまうかと思うと不安で仕方ない。」






何とも返しずらい事を云うな、此のタコは。





「貴方はＭさんを理由に生徒達から逃げてるだけなんじゃないんですか。



失敗から学ぼうとは思わないんですか？



生徒から手を離したらと思うと不安？知りませんよ、そんな事。離さないと誓ったなら、離さなかったいいじゃないですか。



貴方は軽い気持ちで教師に成ったんですか？なら、さっさと教師を辞める事を勧めます。


続けたらいいか判らないとか、私が知る訳無いじゃないですか。やりたいならやったらいいだけです。」


「……私はある人と約束したんです。それを破りたくありません。生徒からも触手(て)を離したくないんです。」


「答えなんてもう出てるじゃないですか。」






約束を破りたくないなら、守ったらいいだけだ。


離したくないのなら、離さなかったらいいだけだ。




答えなんて出てるのに、私に話す意味は無いじゃないか。





「あなたの言う通りですね！私、頑張ります！ですが、やっぱりＭさんの事が気がかりなんです。」


「おい、何をしている。」





殺せんせーの言葉の後、部下の声がした。

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