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兄妹度 107 ページ13

「何しに来たの」









やっと言えたのはその一言。
あいつは、挨拶に来ただけ、と。ならさっさと帰ればいいのに。









「後、個人的にAと話をしに来た。さっきも言ったけど」








嗚呼、だろうね。
私が嫌と言っても、兄様たちが話させないと言っても、こいつは自分の意見を通す。本当に自己中な野郎だ。



ママは、と思ったが、ここには居ない。鉄朗やパパ、バレー部の人たちと体育館で話している筈だ。
第一、ママにこいつを会わす訳にはいかない。会えばまた、ママは無理をする。
出て行った時も、無理して笑って、仕事に没頭して、それで私が居ないところで泣いて。









「ママには会ってないよね」

「当たり前だろ?あいつに用は無い」








心底腹立つ。ママはこいつをこよなく愛していたのに、こいつはいとも簡単にママを捨てた。









「私に話って何?」

「ちょっ、A!」

「俺の元に来いって話」

「…は?」

「お前が俺の元にくれば、利益がある。…となると、あいつにも話さないとだな」

「〜っ!ふざけんな!!!今更何なの!!?ママと私捨てたくせに何様のつもりなの!!」








今すぐにでもこいつを殴ってやりたい。なのに、兄様たちに腕を掴まれ、思う様に動けない。


分かってる、問題を起こしてはいけないから兄様たちは私を抑えてくれているのだと分かっている。けれど、一発ぐらい殴らなきゃ気が済まない。









「調子に乗るなよクソ野郎!!」

「うわ〜、口悪っ。泉くん、嵐くん、ちゃんと教育しといてくれよ〜」

「軽々しく泉ちゃんとお姉ちゃんの名前呼ぶな!!!」

「……おじさんのせいでAはこうなって分からない?」

「ホントよ、Aちゃんはあなたのせいで傷付いてるって知らないの?」

「俺?俺はあいつと離婚して家出ただけ。それにさ、俺とAは切っても切れないだろ?なにせAは、俺の娘なんだから」









クソ野郎の言葉で、場が静まり返った。
そんな中、あいつはニヤニヤと笑っている。



そしてまた、食堂の扉が開かれ、誰かが入って来た。

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バンビ(プロフ) - タナトフィリアさん» コメントありがとうございます!!そんなに言って下さり、嬉しい限りです 最近はテストが近くて更新出来ず、申し訳ないです…… テストが終わり次第、更新するつもりなので、どうぞ宜しくお願いします┏○┓ (2017年11月28日 21時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
タナトフィリア - とっても面白かったです!あんスタもHQも好きだけど、組み合わせるという考えは思い付かなかったので、「凄い!」って思いました!僕はこの作品に惚れました!更新待ってます!大好きです! (2017年11月28日 2時) (レス) id: 3f49c62afd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バンビ | 作成日時:2017年10月13日 23時

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