×恐怖→○恋愛対象となりました 【時透無一郎】

139 恋柱・蛇柱への相談 ページ44

客間に案内され、時透は経緯を話した。

甘露「あらぁ…そんなことが…」

時透「どうすればいいですか？」

伊黒「土下座でもして謝ってこい。以上だ」←

まだ甘露寺とのお出掛けを諦めてない伊黒が、バッサリと切り捨てた。

時透「何で僕が謝らなきゃいけないの？別に間違ったこと言ってないよ」

伊黒「ﾁｨｯ(悪意が無いというのはある意味一番面倒だな…)」

悪意があっての発言なら、反省、改善の余地はある。
だが時透はそれらが一切無い上に、言い方は悪いが事実を述べているので、伊黒もどうすればいいか額を押さえた。

甘露「た、確かに無一郎くんの言ってることも分からなくはないわ！でも、Aちゃんって皆に優しいでしょ？怪我した人達を放っとくなんて出来ないだろうし…」

伊黒「甘露寺の言う通りだ。あのお人好しの四宮に、そんな発言をすれば怒るのは目に見えているだろ。それくらい気づけ馬鹿めが」

時透「あんな奴らに優しくする必要ないよ……Aのこと悪く言う奴らなんて」

甘露「えっ？」
伊黒「どういう意味だ？」

時透は、後藤から聞いた噂の内容を二人に教えた。

甘露「じゃあ無一郎くんは、その怪我した人達がAちゃんの悪い噂流してると思ったのね！
(多分勘違いだけど、要はAちゃんのためだったんだ！素敵!!)」

伊黒「…では、そんな低級隊士どものために時間を潰されるのも、四宮が介抱するのも気に食わなかった、というお前の私情もあったのだな？」

時透「…はい」

甘露「無一郎くんっ！その事Aちゃんに伝えましょう！噂のことAちゃんに知られるのは嫌かもだけど、このままじゃ駄目だよ！Aちゃん、そのぉ……無一郎くんの頬っぺ ぶっちゃうくらい怒ってるんでしょ？」

伊黒「その件だが俺も信じがたい…あのくそ真面目な四宮が人を、ましてや柱を殴るなど、斬首してほしいと願いでているようなものだぞ」

時透「……ねぇ」

「「ん？」」

時透「二人は、誰かから言われた言葉、ずっと引きずってるって経験してる？」

「「！？」」

時透の問いに、二人は目を見開き驚いた。
聞かれた内容も意外だが、心当たりがありすぎる内容だったからだ。
甘露寺はお見合い相手に、伊黒は身内に言い放たれた言葉を気にしていたから。
＿＿＿

補足
伊黒は悲鳴嶼から聞いた内容は、悲鳴嶼から他言しないでほしいと頼まれたので甘露寺にも話してません。
また甘露寺もAから頼まれ、Aが時透を好きなのは伊黒にも話してません。

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