×恐怖→○恋愛対象となりました 【時透無一郎】

115 ※依依恋恋 ページ20

※若干甘め(苦手な人注意)

時透はAから離れ、向かい合って座る。

時透「つけないで持ってたの？」

『はい色々あって。…意味、聞きました…すみません、妙な誤解を』

時透「僕も知らなかったし別に気にしてない」

貸して、と言われ時透に簪を渡すとAの髪を束ね始めた。

時透「贈り物の意味とか僕にはどうでもいい。結婚とかイマイチよくわからないし」

『確かに…私もそうかもです』

まだ齡14というのもあるが、鬼狩りに命の保証はない…だからそんな未来を想像しにくい

時透「けど」

『ん？』

時透「僕の屋敷に来た時、Aのこと奥さんみたいだって言ったよね？」

『！は、はぃ』

時透「Aだったらいいなぁ…とは思ったよ」

『……っ！』

時透「はい、出来た」

『え、あ、りがとう、ございます』

時透の発言に頬を染めながらAは辿々しく礼を言った。

時透「……A」

『！、ぁ』

時透が顔を近づけ、Aは何をする気かわかり口を隠そうとし、やめた

時透はｷﾞｭｯと目を瞑るAを一瞥した後、唇を重ねた
最初は軽く触れ合うだけだったが、角度を変えながら徐々に深くなっていった

『……んｯ…』

時透「……」

時透は目を開けてAを見た。緊張から目尻に涙が溜まり、睫毛も震えていた。
必死で接吻を受け入れるAが、時透にはとても扇情的なものに見えた。

『っ！？…ん…ふｯ…』
時透「…ん……ｯ…んぅ…」

時透は舌をAの口内に侵入させ、反射的に押し返そうとしたAの舌と絡めた。手も背中と後頭部に回す。

時透「…んｯ……ﾝﾝ」
『ふｯ…む、ぃ…ん…』

ほんのりと蜜柑の味がする唾液が口内に溜まり、Aは飲み込むが、飲みきれず隙間から溢れた。

Aが脱力するのを感じ、時透は名残惜しげに解放した

『ﾊｯ…ﾊｧ…』

時透「……っ」

涙が頬を伝い、唾液で濡れた唇で乱れた息をするAと目が合わさり、時透はまた顔を近づけた

時雨「ソノ辺ニシロ」

時透の膝を時雨が小突いた

『ぁ…しぐれ』

時透「時雨まで邪魔しないでよ」

時雨「ﾎﾞｿｯ)アレ見ロ」

時雨と同じ方を見ると
銀子が ﾌﾝｯ！と背を向けており、そばにボロボロの座布団があった…

『(汗)』

時雨「機嫌直シテヤレ」

時透「…そうだね(次接吻したら絶対止まらなそうだし)」

時透は銀子の所に向かった

『(死ぬかと思った…)ありがと…時雨』

時雨「コレデ説教無シナ」

『…もぅ』

Aは時雨の頭を強めに撫でた

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