×恐怖→○恋愛対象となりました 【時透無一郎】

112 ご機嫌斜め ページ17

好物のふろふき大根を食べ、お腹が満たされた時透は…

時透「…」ぶっすーー

不貞腐れていた

時雨「ン？霞柱、1人カァ？」

鴉の集会所から時雨と銀子が帰って来た。

銀子「無一郎ヲ放ッタラカシニスルナンテ、アンタノ主人失礼過ギデショオ！」

時雨「Aハソンナ事シネェヨ！柱相手ナラ尚更！霞柱、Aハドウシタ？」

時透「…食器片付けに行った」

銀子「ドウカシタノ？スッゴク不機嫌ダケド…！モシカシテアノ女ニ何カサレタノォ！？」

時雨「(何カ嫌ナ予感スルナァ)」

時透「実は…」




時透は背中だけじゃなく(半ば強引に)正面からも拭いてもらった。その時のAの顔は休憩の時と比べ物にならない位真っ赤だった。
それに調子に乗……気を良くした時透は

『お、終わりまし(ｸﾞｲｯ)った！？』

そそくさと離れようとしたAの腰を抱き寄せた。急なことに驚いて、反射的に時透の背中に腕を回し、お互いに抱き合う体勢になった。

『なっ、ちょっ』

時透「随分積極的だね」

『ち、違います！』

隊服越しでなく直接伝わる体温にAは湯気が出そうな程赤くなる。時透を見ないよう目を閉じながら必死に肩をグイグイ押した。

時透「(今日はやけに抵抗するな…)」ﾑｯ

恥じらってるのは解っていても、拒否されてるのは明らかなので時透は不満がる。

ｸﾞｯ『え！？』

抱き締めたままAに覆い被さるように押し倒し、そのまま口付けた。

時透「…ん…、A…」

『…ｯ……っ〜、ダメです！！』

Aは時透の顔を手で押し返した。

時透「あにふんの？」

『こ、こんなのダメです、よくありません！今後はこういった行動は控えて下さい！私達はまだ恋仲でも何でもないんですから!!』

時透「別にいいじゃん。いずれそうなるんだし」

『そういう問題じゃありません！兎に角ダメです！異論反論は認めません!!』

時透「(むぅーー)」

『は、早く服着て下さいっご飯も冷めちゃいますから』

部屋へ戻るAの背中を、時透は膨れっ面で見ていた。





銀子「カァァ！アノ小娘
無一郎トイチャイチャスルナンテ生意気ヨォォ!!
(無一郎ノ好意蔑ロニスルナンテ生意気ヨォォ!!)」

時雨「オイ女鴉、本音ト建前逆ダゾ」

時透「只でさえ邪魔されてるのに…しかもこれからずっととか最悪…」

時雨「ソレデ不機嫌ナノカァ…デモシッカリ飯ハ食ッタンダナ」

時透「だってAのふろふき大根おいしいし、お腹空いてたし」

時雨「(意外ト食イ意地ハッテンナ…)」

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