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111 葛藤 ページ16

グツグツグツ

『そろそろかなぁ』

稽古が一段落し、時透のご飯を作るA
これはもう習慣になっていた。

『無一郎さん…機嫌直ってると良いけど』

胡蝶に注意を受けた後、時透はムスッとしたまま中庭へ鍛練しに行った。

『(やっぱりアレ…額をくっ付けるんじゃなく……ッッ)』

顔に熱が集まるA

『(何だか行動が戻ってる気が…)』

この間の接吻から、以前のような触れ合いが多くなった。しかもAは拒むのを躊躇ってしまうので、余計に時透の行動を激化させていた。

『(うぅ…本当 皆に迷惑かけてる…)』

皆とは、胡蝶やアオイ達である。
これまで何度も時透の過剰な行いを止めていた。胡蝶が修行場を此処だけにしたのも、監視が主な理由だ。

『(今度こそちゃんとダメって言おう!このままじゃお互いの為にならないし!)』

Aは胡蝶から、時透に恋仲になるための課題を出したことを聞かされていた。

『(内容は教えてくれなかったけど…無一郎さんも頑張ってくれてるんだ…)
私も目標達成 頑張らなきゃっ』


自室にご飯を運び、障子を開ける。
時透はいつもAの部屋のそばの中庭で鍛練を行っている。

『無一郎さん、食事の用意がッッ!?』

Aは思わず言葉を止めた
理由は…


時透「あ、わかった……あっついなぁ」


時透が、隊服を脱いで鍛練していたから

鍛えぬかれた上半身を惜しみなくさらけ出している。しかも体はじっとり汗で濡れていて、それが妙に色っぽかった。

思わず固まったがすぐに我に返る

『ぁ、お茶、冷たいのありますが、飲みますかっ?』

時透「うん。頂戴」

縁側に座った時透にお茶を渡す。そしてAは箪笥から手拭いを持ち出し

『き、着替える前に、汗拭いて下さいっ
そのままだと風邪引きますから』

時透を見れず、俯きながら手拭いを差し出す。
しかし受け取ろうとしないのでAは疑問符を浮かべた。

『無一郎さん?』

時透「………拭いてくれない?」

『はい!?』

衝撃発言にAは顔を上げた。目の前の時透の姿に、嫌でも顔が熱くなる。

時透「自分でやるの面倒だし…暑いし」

そう言いAに背中を向けて座り直す。髪も退かして…

『(ッ〜もう拒否権ないでしょ!)……し、失礼しますっ』

細身だが、隊服の上からは想像もつかない程たくましい背中に、Aはそっと布越しに触れる。

『(当たり前だけど…無一郎さんもやっぱり男なんだなぁ)』

同い年でも、こういったことで男女の違いを実感した。

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雪花菜 - 優衣さん» 私もパンケーキ好きです🥰原作で出てた時は驚きました❗大正にもあったんだと😲次回は夢主ちゃんの方、お楽しみに🎵 (3月16日 10時) (レス) id: 2d2d667fd9 (このIDを非表示/違反報告)
優衣(プロフ) - パンケーキ作るんだ〜✨私、パンケーキ大好きです🥞あれ料理の音じゃない((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル無一郎大丈夫かな😣続き楽しみにしてます✨ (3月15日 22時) (レス) @page48 id: fa32b0552b (このIDを非表示/違反報告)
雪花菜 - 優衣さん» 無一郎くんの料理の腕前💪良いか😍悪いか😨次回お楽しみに❗ (3月14日 22時) (レス) id: 2d2d667fd9 (このIDを非表示/違反報告)
優衣(プロフ) - 無一郎が料理!不安しかない😭💔でも、蜜璃ちゃんの言うとおり料理は愛情があれば大丈夫✨無一郎頑張れq(*・ω・*)pファイト!続きめっちゃ楽しみです✨ (3月14日 15時) (レス) @page47 id: fa32b0552b (このIDを非表示/違反報告)
優衣(プロフ) - 夢主ちゃんが修行中止で喜ぶわけない!続き楽しみにしてます✨ (3月13日 22時) (レス) @page46 id: fa32b0552b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪花菜 | 作成日時:2023年11月3日 12時

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