恐怖対象に好かれて困ってます(汗) 【時透無一郎】

91 元忍との鍛練 ページ44

同じ頃、音柱邸の山では

Aが走りながら攻撃を捌いていた。

『(来る)…ﾌｩｩｩｩｩｩー』

Aが足を止めた瞬間、

三方向から大量のクナイが飛んできた。

『＿』

ｷﾞｬﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾝ

『…………ふぅ』

全てのクナイを防ぎ一息ついたAに、人が駆け寄る。

須「キャーーAちゃん凄いですー！お疲れさ(ボカッ)
痛ーーーい!!」

ま「だぁーから！クナイ持ったまんま走るなっつったでしょ！またAに当てる気アンタは!!」

須「あれはわざとじゃないですよ〜！(泣)」

ま「わざとだったらもっとシバいてるわ馬鹿女ーー！(怒)」

『あ、あの〜お二人とも、その辺に…(汗)』

雛「ごめんなさいねAちゃん、騒がしくて。それから、あの時の須磨のことも改めて謝るわ」

前のAの左頬の怪我と髪は、先程のように須磨がAに駆け寄ったら転び、持っていたクナイがAに飛んでいってできたのだ。

『(あれは少しヒヤッとしたけど(汗))
気にしないで下さいっ傷痕もないですし。むしろ修行に付き合ってくれて感謝しかないです』

雛「お礼なんていいのよ。私達もこうやって訓練出来てるし、お互い様よ」

ま「まぁ、天元様との修行と比べたらあたしら相手じゃ物足りないかもだけど」

『いえ！そんな事ないです。元忍の皆さんと鍛練なんて貴重ですし！』

須「えへへ嬉しいです〜。でも最初は驚きましたよ！天元様がAちゃんの修行に付き合えと仰った時は」


あの日Aは宇髄に手紙を出した。
時透のことが好きかもしれない事、きちんと時透の気持ちと向き合いたい事、過去のトラウマを克服するため協力してほしい、と伝えた。

宇髄は快く了承し、Aと鍛練を行ってくれた。
また、

"俺が任務でいない時は、嫁達に相手してもらえ。アイツらも腕は立つし、お互いに鍛えられて一石二鳥だろ"

と、雛鶴達にも手伝ってもらっていた。


須「それにしてもAちゃんが恋ですか〜。しかも相手があの怖い怖いと言っていた霞柱さん！」

ま「あたしも驚いたよ。天元様からAが霞柱に迫られまくってるとは聞いてたが…まさか本当に惚れちゃうとは」

『い、いやまだ、好きかもしれないってだけで…』

雛「ふふ。でも"好きかも"で、こんなに頑張ったりはできないと思うわよ」

『うぅ…』

山を下りながらそんな会話をしていると、

宇髄「よぉ、終わったのか？」

『！、宇髄様』
「「「天元様！」」」

丁度任務から宇髄が帰って来た。

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