78 守り守られる ページ31
Aの左手にある縫い目の痕に時透が触れる。
時透「これからはAのこと…僕が絶対守るから」
『！』
時透「もう、あんな思いするのは嫌だから…これからは僕にAのこと守らせて」
『っ…』
時透の言葉にまた顔に熱が集まるA。それを誤魔化すように口を開く。
『ありがとうございます無一郎さん。でも、私も無一郎さんのこと守ります！守られるだけで、後悔はしたくないですからっ』
時透「…うん。
…そういえば、さっき何か言いかけてなかった？」
『あっ…いえ、もう大丈夫です。
私が勝手に思い込みをしててっ、無一郎さんのお陰で解決しました！』
時透「？」
首を傾げる時透に、Aは笑顔で言った。
時透「…あっそうだ。もう一つ聞きたいことあるんだけど」
『？』
時透「Aさ…
僕の事、もう怖くない？」
Aは一瞬驚いたが、すぐに答える。
『はい。もう貴方に恐怖心はありません。
今までずっと失礼な態度をとって、本当に申し訳ありませんでした』
深く頭を下げるA。
時透「……A、嫌だったら抵抗して」
『え？……！？』
時透はAに抱きつく。
勢いが強すぎて、そのまま二人で倒れこんだ。
『む、無一郎さんっ』
Aは退いてもらおうと思ったが、時透が甘える様に肩に顔を押し付けるので、言葉に詰まった。
『(っ〜ちょっとだけ我慢しよう)』
時透「A」
『は、はい』
時透「Aはその隊士の事、諦めたみたいだけど……僕は諦める気はない。
好きになってもらうよう頑張るから」
『ｯｯ』
時透「だから……Aも…………」
『…？………無一郎さん？』
時透「……ｽー…ｽー」
『……えっ！？』
時透はAを抱き締めながら寝息をたて始めた。
Aはなんとか起こそうとするも全く効果がない。
時透の拘束からも逃れようとするが、動こうとするたび回された腕に力が籠る。
Aは諦めて一緒に寝ることにした。
『(…恥ずかしいけど何でだろ…凄く安心する)』
時透の体温と心音に、Aもゆっくり眠りについた。
翌日、起こしに来た銀子と時雨に「何シテンノヨォォ!?淫乱女ガァァア!!」「何デ大声出サナカッタンダアホォォオ!!」と滅茶苦茶怒られた。
￣￣
補足
Aは恐怖心が失くなり、時透への警戒の壁が薄くなってます。だから霞柱邸の時と違い、二人になるのに抵抗がなくなってます。時透が自分に何かすると思わないのは、時透が行動を改めたのと、彼女がポンコツだからです。
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雪花菜 - 続編お祝いコメントありがとうございます😊三作目も楽しんで読んでもらえるように頑張りますね！！ (11月3日 7時) (
レス) id: 2d2d667fd9 (このIDを非表示/違反報告)
優衣(プロフ) - 続編決定、おめでとうございます🎉続きがすごく楽しみです✨これからも頑張ってください😊 (11月2日 22時) (レス) id: fa32b0552b (このIDを非表示/違反報告)
月坂柚花(プロフ) - 続編おめでとうございます！ 続き、楽しみにしていますね！ (11月2日 20時) (レス) @page50 id: d344506545 (このIDを非表示/違反報告)
雪花菜 - まちゃむんさん» こっちでもコメントありがとうございます！😆本当に嬉しいです！ (11月1日 22時) (レス) id: 2d2d667fd9 (このIDを非表示/違反報告)
雪花菜 - いつも更新を楽しみにして下さりありがとうございます❗次の更新ですが、"お知らせ"になりますので本編の続きは少し待って下さい😣すみませんがよろしくお願いします🙏 (11月1日 22時) (レス) id: 2d2d667fd9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪花菜 | 作成日時：2023年8月8日 20時
