恐怖対象に好かれて困ってます(汗) 【時透無一郎】

59 三者三様 ページ12

その後甘露寺は鎹鴉からAの居所を聞き、現在に至る。

『(ｶﾞｸｯ)』

甘露「キャー！Aちゃん大丈夫！？」

煉獄「どうした四宮？照れる必要はないぞ、人を愛することは素晴らしいことだ！」

伊黒「いや明らかに照れてはないだろう。どちらかというと真逆の状態だぞ」

『(あの人は本当にっ…甘露寺さんがしのぶさんに話したらどうするつもりなの！？甘味については嬉しいけど…)』

Aは顔を覆い俯きながら思った。

甘露「Aちゃん本当にいきなりごめんねっでも私、無一郎くんがAちゃんに片想い中で、しかも怖がられてるって聞いていてもたってもいられなくって！」

『いえ私もずっと隠しててごめんなさいっ余計な心配かけたくなくて』

甘露「Aちゃんっ」ｷｭﾝｯ

煉獄「ところで四宮、君は時透の告白を断ったとのことだが、彼に恋情を抱いてないということか？」

『っ…はい。彼のことはずっと苦手としていたので』

煉獄「むう、だが君は今それを克服しようとしているのだろ？それでも時透のことを受け入れる気はないのか？」

甘露寺が期待した眼差しを向けるが…Aは、

『…はい。私が彼のことを好きになることは恐らくないです』

甘露「そ、そんなぁ…」

『ごめんなさい甘露寺さん』

煉獄「はっきりしているな、もしや既に好いている男がいるのか！？」

甘露「えぇ！そうなの！？」

『いませんよ、そんな人。そうではなく……私と彼では不釣り合いです。彼は柱なんですから』

甘露「そんなの関係ないわ！大事なのはお互いの気持ちよAちゃん!!」

煉獄「時透は確かに柱の中でも稀有だが、四宮も十分な実力を持っているぞ！」

二人がAを説得する中、伊黒が口を開く。

伊黒「おい四宮、本気で時透のこと受け入れる気がないのなら、それなりの対応をとったらどうだ？」

『えっ？』

伊黒「超がつく程お人好しのお前だ。アイツの気持ちを無下にしたくないと中途半端な態度をとっているのではないかと俺は思う。だから時透も未だにお前を諦められないのではないか？」

『っ！』

伊黒「ならばもう任務以外で時透と会うのは控えろ。時透への苦手克服は任務で十分可能だろ。このままではお互いのためにならん。時に冷たくするのも優しさだ」

甘露「そ、それはちょっと」
煉獄「なかなか手厳しいな！伊黒は」

『………』

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