4.表面を繕って ページ4
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長かった午前の授業を終え、給食の時間を迎えた。
班の子達と机を向い合わせ、皆で他愛もないことを話をしながら給食を食べる。
誰かが言った冗談に班の子達が笑って、Aも彼らと同じように笑う。それを何度か繰り返すと給食の時間が終わった。
昼休みになると、いつものように空野がAの元に行こうとしたが席を立とうとした時、何かに気づいた表情をして机の横の鞄に手をかけた。
どうかしたのだろうかと気になって見つめていると、空野が取り出した“それ”にAがぎょっとした。
(え、…携帯？)
取り出された携帯(に付けられた空野の顔ほどある大量のストラップの塊)にAは思わず固まる。
空野は重さを全く感じさせない仕草で携帯を開くと驚いた表情で松風の方を見た。
松風も携帯を開いていたようで空野と目が合うと携帯をしまい驚いた表情で空野に駆け寄って、いくつか言葉を交わすと二人してAの方を見た。
「っ、」
不意に少し心配そうな顔を向けられ一瞬身体がこわばる。
だが、Aは意識して薄く微笑むと小首を傾げて見せた。まるで『どうかしたの？』とでも聞くように。
二人がこちらに近づいてくる。
「Aちゃん、ちょっとついてきてもらいたい所があるんだけどいいかな？」
「うん、いいよ」
にっこりと微笑んで席を立つ。
教室を出て二人の後ろを少し離れてついて行く。
二人は校舎を出るとそのままサッカー棟に吸い込まれるように歩いていった。
一瞬部外者の自分が入っていいのだろうかと考えたが、いつものように言葉を飲み込んで二人の後につづいた。
「あ！ほらAさん来ましたよ！」
ミーティングルームと書かれた部屋に入ると予想していた通り狩屋と別のクラスなのだろう男子が三人いた。
一人は不良っぽい見た目で壁にもたれ腕を組んでこちらを見ていた。
「ほ、ほら狩屋くん…！」
青紫色の髪の男子が狩屋を見る。
狩屋はAと目が合うと『うっ、』と声を出し気まずそうな顔をした。
「ちょっ、押すなって！何で俺！」
「何でって…もとはといえば狩屋が原因だろ！」
「た、確かにそうだけど…」
二人に背後から押され狩屋がバツの悪そうな顔をAに向ける。
体育での事を言っているのだろうなと三人を見ていると青紫の髪の子が『あの！』と声をあげ『さっきはごめんなさい！』とAに向かって勢いよく頭を下げた。
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星ッ梅(プロフ) - 狩屋、すき、、、頑張って下さい！！ (2022年7月5日 21時) (
レス) @page8 id: 9b9f7196c2 (このIDを非表示/違反報告)
萩 果弥(プロフ) - ドライヤーさん» 返信遅くなってしまってすみません！コメントありがとうございます！す、好きだなんてそんな、ひぇ…すごく、嬉しいですっ…！ありがとうございます！ (2022年6月22日 23時) (レス) id: a7f18fe169 (このIDを非表示/違反報告)
ドライヤー(プロフ) - この夢小説超好きです…！応援してます！ (2022年6月13日 22時) (レス) id: b605031498 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：萩 果弥 | 作成日時：2022年5月23日 2時
