モノクロ 【 Ryuto K. 】

酔い止め ページ45

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バスから降りて、集合して
楽しそうに話す皆を眺める。





話しながらバスに乗るのが久々だったから、

ちょっとバス酔いしたかも、なんて思って下を向いたら





ポケットにカサって何かが入った。







玲於｢ …それ後で飲めよ ｣






何も言わないでクラスの方に戻ってく玲於くん

ポケットの中漁ったら、酔い止め。







なんで分かったんだろう

ほんと、優しい玲於くん。






余ってるペットボトルを取りだして、

優しさに感謝しながら酔い止めを飲んだ。










そしたら風で嗅いだことのある匂いが届いて、
あって胸が縮まった。





龍友｢ …具合悪い？ ｣



…やっぱり。







｢ 酔っただけです。｣


龍友｢ 水分補給ちゃんとしなかったやろ、
…治るまで座っててええよ。｣





覗き込んでくる顔を、まっすぐ見れない。

こないだのこと、多分あたしだけが気にしてる。





｢ もう治ったから大丈夫です。｣





ちょっと歯がゆくて、その場から離れたくて

逃げるように距離をとった。









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