モノクロ 【 Ryuto K. 】

悪い虫 ページ37

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メン「 たこ焼き屋なのにジュースだけってすごい傷つくんだけど、玲於くん。」


玲於「 勝手に名前呼ぶな。」








1時間前くらいに、
いつも通り、Aの教室行って覗いたら

いつもの席にAがいなくて




クラスメイトに聞いたら、もう帰ったんじゃないって。





玲於「 なに先帰ってんだよバカ 」






同じ道なのに

すっげえ帰り道長く感じて、帰るのだるくなって

気づいたらこんなへっぽこの店寄ってんの。









メン「 …こないだ一緒にいた女の子、可愛いよね 」


玲於「 は、だまれ。」


メン「 いやすきとかじゃないけど笑
付き合ってんだと思ってたわてっきり。」







ふーん、そう

そういう風に見えんだ、なんだ。






メン「 でも付き合ってないんだとしたら、玲於くんバレバレだね、好きオーラが。」


玲於「 え？ 」


メン「 他人から見てもわかるわ、あの子のこと好きなんだなーって全力で出てるよ、うん。」


玲於「 …やっぱり？そーだよね？そーなるよね？
わかるよね？普通。」






そーなんだよ、そんなん自分でもわかってんだけど








玲於「 俺が気づいて欲しいのは
あんたじゃなくてあいつなの。」






なんなんだよ、ほんとにさ。




メン「 でもいいじゃん時間かけていつか告白したら。」


玲於「 うん、いや、そー思ってたんだけど 」






…あいつん周りに、いんだよね悪い虫がさ。







メン「 ま、ライバルいるなら早くしないと、
油断してたら取られちゃっ…イテ！！」








言葉を遮るようにこいつに一発かまして、

残ったジュースを一気に飲み干した。







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