君の隣 * 【隼×龍友】

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隼「 ねえ！！！似合ってる！？！！！ 」


「 似合ってない 」





黒いタキシードに身を包んで何度も鏡を確認する隼


なんだかいつもと雰囲気が違くて変な感じ








隼「 俺これ着方あってるよね！？！なんか全然似合ってなくない！！」


「 似合ってないから安心しなって言ってるじゃん 」


隼「 いや矛盾しすぎ！」


龍友「 タキシード着るのに
どんだけ時間かかってんねんあほ 」





今日は特別な日


隼にとっても、わたしにとっても待ちに待ってた日





" 隼の結婚式 "





龍友「 早く行かないと花嫁さん怒るでー 」


「 ほんまやでー 」




『 まじだ！早く行かないと！！！ 』ってあたふたする隼を眺めてたらほんとに落ち着かなくて



なんとかしてあげたい気持ちになる




けど、それはもう私の役目じゃない







隼「 ちゃんと2人とも上座座ってね！俺らすぐ見えるところ！！ 」


「 えー、一番後ろ座る予定だったのにー 」


隼「 なんでやねん！！」



『 あほや笑 』って笑う龍友に、ほんとに焦る隼

この馬鹿げた会話がいつもの倍楽しい








隼「 あ、まってまって！！これ真剣な話！ 」


「 ん？」





隼 「 俺、Aと龍友いなかったらここにいないと思う、まじ感謝してる！ 」



私の大好きなキラキラした笑顔で私達の前に手を出す隼



龍友「 抱きつけばええんか？笑 」


隼「 いや握手だわ！笑 」




ずっとずっとこの時間が続けばいい

ほんとにそう思うの




パシッと音を立ててした握手は、いままでにない温もりを感じて離したくなくなってしまう






隼「 …長いよA笑 」

「 あ、ごめん 」




離した手はすぐ冷えて、
やっぱりまだ繋いでいたかったななんて



その手をずっと握りしめて隼を連れ去って、

隼のことがすきなのって言えたらどんなに楽なのか





…だめだめ、こんな気持ち消さないと







『 もういくわ！！またあとで！ 』って走り去ろうとする隼に









「 はやと！タキシード似合ってるよ！笑 」






って自分なりの笑顔で言ったら
『さんきゅ！』ってまた笑顔で返された






ずっと好きだった人の結婚式









龍友「 ほんまあほやなあいつ笑 」


「 うん笑 」





小学校4年生から14年間

ずっと想い続けて来たこの気持ちを、




今日はフタをするために覚悟を決めてきたの





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