綺麗な目【納棺師 イソップ・カール】 ページ34
※調香師、踊り子の背景推理ちょいバレ
※少しサイコパス気味
納棺師side
「イソップ君！メイクして欲しい！」
そう言って勢いよくドアを開け部屋に入ってきたのはAさん。
「だから嫌だと言ったじゃないですか」
「え〜、そんな固いこと言わないでよ」
部屋に勝手に入って来たかと思えば、手入れしていた化粧道具を手に取りプラプラ遊んでいる。
「だってイソップ君ほどメイク上手い人いないよ！感動したもん私！」
「…ナイエルさんも上手いでしょう？」
「う〜ん、クロ…ウィラも上手いけど違うんだよなぁ」
「…」
Aさんはおちゃらけていてうるさいし笑顔が絶えない朗らかな女性、に見える。
ただどこか鋭くて何もかもお見通し、と言うような綺麗でいて冷酷な目を持っている不思議な女性だ。
うるさい人は嫌いだが彼女には興味があった。
どう生きていたらあんな綺麗な目になるのか。
彼女のときどき見せる死んだような目には僕でもゾクゾクする。
「ねっ、イソップ君おねが〜い、イソップ君のメイクがいいんだ、メイク道具は私の使っていいからさ！」
「自分でメイク出来ないって言ってるのに持ってるんですか？」
「うん、えっと…マルガレータがくれたの、珍しいよね、こんなきらびやかな物くれるなんて、私また口が滑っちゃったのかな？」
無邪気に笑う彼女の目はやはり死んでいる。
荘園は秘密がある人が多いが彼女にはお見通し。そのせいもあってか彼女の周りに人はいない。彼女自身も私といない方がいいよと自分から避けるように言う。
相手は知られたくないからその言葉通り余り関わらない。
彼女自身も罪を背負っている人と関わりたくないんだろうか。
決して上手くいっていないし仲がいいわけでもない。
だがこの荘園の事情は誰よりも知っている恐ろしい人なのだ。
彼女の目は美しい。僕も大きな秘密を握られたい。
彼女といると不思議で面白い話も聞ける。
こうやって遠回しに荘園の秘密も話してくれる。
「イソップ君、君ならやってくれるでしょ？」
そう言ってあの「目」になった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 187人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「第五人格」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みっちゃんむい(プロフ) - ?さん» 教えて下さりありがとうございます！よくこれ間違えてしまいしかも気づかないドアホなのでとても助かりました！丁寧に読んで下さってありがとうございます！更新頑張りますね！ (2021年5月16日 8時) (
レス) id: 0998fc2b1a (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - すみません気になってしまって、一様ではなく一応です。お話楽しく読ませていただいてます。更新頑張ってください (2021年5月12日 10時) (レス) id: 6889652504 (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃんむい(プロフ) - りりなさん» ほんとですか！ありがとうございます！どっちエンドになるかとか考えてなかったんですけどそういうの書いてみるのもいいですね！参考にさせてもらいます！ (2021年5月2日 11時) (レス) id: 0998fc2b1a (このIDを非表示/違反報告)
りりな - 関係性2のお話好きすぎる、、。エマちゃんエンドが見たいです、、、 (2021年4月18日 16時) (レス) id: 88b3cccd14 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みっちゃんむい | 作成日時：2021年4月5日 12時
