・ ページ25
Aside
動けない。お願いだから動いて、逃げなきゃ
「おや、どうかそんな顔をしないで」
そう言って男は私の涙を拭こうとする。
「やっ、やめて、触らないでっ！！！」
近づけられた手を払う。
やっと動けた。けど足が竦んだままだ。逃げることが出来ない。
男は私に払われた手をじっと見つめた後私の顔を見た。
「随分強気ですね、か弱い貴方が男の私に勝てるはずないのに」
そう言ってニタリと笑った。この声は電話の声と同じだ。こいつが犯人だ。
「うるさい！どっか行って！私に触ろうとしないで！」
震える声で叫ぶが男は聞く耳を持たない。
「今から実家に帰ろうとしているだろう？」
「っ、」
「隠そうとしなくても分かる、君のことならなんでも」
「っ、も、もう帰って…なんで私なの…？」
こんな奴に弱いところを見せたくないのにボロボロ涙が溢れる。親の顔を見て安心したいのに。
「君のことを生まれ変わってからずっと探してたんだよ。君は覚えてないだろうけど私は占い師って職業で君と知り合ったことがあるんだ、僕は君が好きだったのに君は別の男を選んだ、だから来世は僕のものにしようって決めてたんだよ、どんな手を使ってでもね」
「何を言ってるの…？」
「…やっぱり記憶なんてないよね、大丈夫、僕が思い出させてあげるから」
男は心底悲しそうな顔で私を見下ろしている。
「沢山可愛がってあげるから、僕の元においで」
そう言われると急な眠気が私を襲い、寝ちゃダメだと思ったが意識を手放した。
家に、帰らなきゃ行けないのに。
「Aったら遅いわねぇ」
二度と家には帰れない。
【占い師イライ・クラークver 】サプライズ→←見られてる【占い師イライ・クラーク】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 187人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「第五人格」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みっちゃんむい(プロフ) - ?さん» 教えて下さりありがとうございます！よくこれ間違えてしまいしかも気づかないドアホなのでとても助かりました！丁寧に読んで下さってありがとうございます！更新頑張りますね！ (2021年5月16日 8時) (
レス) id: 0998fc2b1a (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - すみません気になってしまって、一様ではなく一応です。お話楽しく読ませていただいてます。更新頑張ってください (2021年5月12日 10時) (レス) id: 6889652504 (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃんむい(プロフ) - りりなさん» ほんとですか！ありがとうございます！どっちエンドになるかとか考えてなかったんですけどそういうの書いてみるのもいいですね！参考にさせてもらいます！ (2021年5月2日 11時) (レス) id: 0998fc2b1a (このIDを非表示/違反報告)
りりな - 関係性2のお話好きすぎる、、。エマちゃんエンドが見たいです、、、 (2021年4月18日 16時) (レス) id: 88b3cccd14 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みっちゃんむい | 作成日時：2021年4月5日 12時
