さん ページ3
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「もちろん、です。……私ももうおばさんだけどね」
へらりと綺麗な雫を零しながらそう言った。
瞬間、体から力が抜ける。
何とも言えないような緊張感から解放されて、動けないほど拘束されていた状態から、元に戻ったよう。
「何がおばさんだよ。まだまだ若ェだろ？」
五歳差。世間一般で見てもさほど離れてはいない。
それに、これだけ美人なのだから、俺と並んでいても大差はないだろう。
別に、外見を気にしているのではない。
Aがどれだけ不細工だったとしても、俺は惹かれていたのではないか。
最初は惹かれずとも、後には惹かれた。
断言はできる。
自分によってくる女は多少なりとも、自分に自信があったり、誰にでもいいよっているような奴ばかりだった。
中にはそうじゃない子もいたのかもしれないが、今となってはわからない。
その中でも、Aは違った。
声を掛けず、俺を見つめる視線。
それを辿れば、視線の持ち主はみるみるうちに顔を赤らめた。
……そんな反応されたら誰だって気になるだろ。
ピアスを少しいじり、声をかけたのは今でも覚えてる。
その時も、妙に緊張していた。
嬉しそうに花を咲かせる彼女が、魅力的で、心の底から惹かれたのだ。
それが、どんな顔でも俺は構わなかっただろう。
自分は僅かながら、面食いだ、なんて自覚があったものだから、こんな事を思うなんて相当毒されている。
「やだなぁ。だって五歳も離れてるんだよ？」
「たったの五歳だろ。少なくとも俺は構わないし、そう言って逃げるんなら全力で追いかける」
ニヒルに笑ってみせた俺は、どううっているのだろう。
きっと、みせたことが無いくらい子供っぽくて楽しげなのだろう。
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無色(プロフ) - 和堂 桜さん» ありがとうございます。更新遅めですが、見ていて頂けると嬉しいです。 (2017年9月17日 6時) (
レス) id: 73fe98decd (このIDを非表示/違反報告)
和堂 桜(プロフ) - 続編おめでとうございます！！お話楽しみにしてます！！ｗ (2017年9月7日 20時) (レス) id: 5cbf3e7e7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無色 | 作成日時：2017年9月7日 18時
