いつの間にかシェアハウスしてた話【Eddsworld】

ナンパと赤い救世主 ページ22

「おっもいなぁ...」

コーラとかお酒とかとにかく色々買ったからめちゃくちゃ重い、Tomに初めて会った時もこんな重い荷物持ってたな...また新しい出会いがあったりして

...なんてね

「やっぱ誰かに来てもらえばよかったなぁ」

相変わらず私の頭の中はそのことばっかりだ。
そのせいか少しぼーっとしてしまっていたのかドンッと何かにぶつかってしまった

「きゃっ、ぁ、す、すみません...！」

反射的に謝り顔を上げれば、明らかに柄の悪い男の人で体が凍り付いた

「あ？おっ、おねーちゃんかわいいじゃん」

「あ、ありがとうございます...」

やばい...かなりやばそうな人にぶつかってしまった....

「あの...ぶつかってしまってすみません」

とにかく謝って早く帰ろう
...と思ったのに

「申し訳ないと思うなら俺と遊ぼうよ」

「え、えっと...」

「ほらほらそんな荷物置いてってさぁ」

いやいや無理ですし！とツッコみながらどうやって逃げようか考える。
だが独り立ちするまで両親に過保護にされてきたからこんなこともなかったし、どう対応したらいいか全くわからない

「か、帰らなきゃいけないので...」

「いいじゃん、俺と遊ぶ方が楽しいって。ね、おいでよ」

「きゃ！？」

腕を引っ張られてもう無理だと思ったものの、横から腕につかまれ引き寄せられた

「おい、なにやってんの」

視界いっぱいに広がる赤い布

そして頭上から聞こえる男の人の声

(え、な、なに...？)

「はぁ？なにお前」

「んー、こいつの男ってところ？」

(はい！？)

「ちっ、んだよ男持ちかよ」

男性の話を聞いたやばそうな男の人は舌打ちをしながら去っていった。助かったのかな

「...大丈夫か？」

「え、あ...はい」

顔を上げれば赤いパーカーを着た、猫みたいな髪形の男性が私を見つめていた

というか近い...！

「やっぱいいな...」

「え？」

「いや、なんでもない」

何か言ってた気がするけど一体なんなんだろう
というか離してほしい

「あの...離してもらってもいいでしょうか...？」

「えー、どうしよっかなぁ」

「離してくださいー！」

「はいはい、わかったよ」

大きな声を出したら離してくれた、男の人はやっぱりなんか慣れないな...

「あの、助けてくださりありがとうございます」

「気にすんな」

ぺこりと頭を下げればどこかぶっきらぼうに言われた

「というかその荷物重いだろ、また変なのに声かけられたら困るだろうし送っててやるよ」

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