もう一度あなたに恋をしました。４【S.S】 (ページ27)

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翌朝目を覚ますと

やっぱり彼女の姿は何処にもなかった‥‥。

でも、なんとなく覚えてるんだ

微睡みの中

涙を浮かべながら去って行く彼女を‥‥、

それでも俺は

彼女を追おうとはしなかった。

いや、追えなかったんだ‥‥。

シュッと背筋の伸びた彼女の背中からは

‘決意’のようなものを感じたから‥‥。

俺と彼女とは同級生だけど

やっぱり彼女の方が大人で‥‥、

俺はまだまだガキなんだ‥‥。

だからこんなに‥‥、

流れ落ちる雫が止まらないんだ‥‥。

・

ねえ、A。

俺は君の瞳にどう映ってた？

自分ではそれなりに‥‥、

いや、けっこう頑張ってたつもり‥‥、

なんだけど

こればっかりは自分じゃ分からないな

でも、俺は

短い間だったけど‥‥、

Aと一緒にいられて

すごく、すごく‥‥、

幸せだったよ。

見上げた空は雲一つなくて

澄み渡っている。

まるで、俺達の新しい門出を祝うように‥‥。

・

「え？‥‥‥嘘でしょ？何でより戻さなかったの？」

翌日相葉くんに会うと

当たり前のように彼女との事を聞かれた。でも

「いや、嘘じゃないよ？彼女とはもう‥‥、終わったんだ」

きっと、もう会うこともないだろう‥‥。

もしまた何処かで会ったとしても‥‥、

「ねえ！何で！？だって二人とも、あんなに‥‥」

「愛し合ってるんじゃないの？」

って、相葉くんに言われて

胸に矢が突き刺さったみたいだった‥‥。

「ありがとう、相葉くん‥‥。でも‥‥」

もうどうにもならないんだ‥‥。

俺達の為に

涙を流してくれてありがとう‥‥、相葉くん。