Rolling Days ～煩悩～２【S.S】 (ページ5)

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53、巨大ビルページ5

その日の夜、彼がうちに来る事はなかった。

昨日までは、どんなに遅くなっても来てたのに

今日はあれかな、昼間私が冷たくしちゃったから

それで怒っちゃったのかな‥‥。

翌日‥‥、今日は仕事がお休み。

子供達を送り出し

家事を終えてしまえば、自由な時間ができる。

でも、今日は何も予定がないので

家で一人、することがない。

どうしよ？何かすること‥‥、あ！そうだ！

やることを発見して、直ぐ様支度を始めた。

一時間後‥‥、準備が整い家を出た。

で、私の向かった先は‥‥、

「でかっ‥‥‥」

目の前にそびえ立つ巨大なオフィスビル。

行き交う人波‥‥、

私はとても場違いな気がした。

でも、せっかく来たんだから渡さなくちゃ‥‥、

人波に紛れて、巨大ビルに足を踏み入れた

こうゆう場合、まずは受付よね。

「すみません、社長の櫻井さんに届け物で来たんですが‥‥」

「左様でございますか、アポイントメントはお済みでしょうか？」

あ、あぽ‥‥、アポ？

あぁ！あれね。

「いえ、してないです！」

「左様ですか‥‥。大変恐れ入りますが、アポイントメントのない方はお通し出来ないんです」

「はっ？」

何で？

私、彼女なのに‥‥、

「何でですか！？会わせて下さい！」

彼に会うためにここまで来たのに

会えないで帰るなんて最悪！

「ですから、アポイントメントを‥‥」

またそれか‥‥。

そこまで言うなら、アポとやらを取ってやるわよ

私は携帯を取り出し、彼に電話をかけた。