大人ポイズンベリー【紫】

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濱田さんはやっぱりずるい。









私ばっかり、濱田さんにいろんなものをもらってばかり。





私は彼になにを返せるのだろう。









『 私だって、濱田さんを幸せにしたいって思ってるんだよ。 』


「 俺はAが隣にいてくれたら幸せやな。 」









そういって、彼は微笑んだ。









返事は？、なんて濱田さんが首を傾げて聞いてくる。









そんなの、１つしかないに決まってる。









『 よろしくお願いします。 』









私は迷わずに首を縦に振った。









濱田さんの顔が近づいてきて、

ゆっくりと唇が重なる。









彼との初めてのキスはほんのり煙草の味がした。









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大人って、最低。









大人なんか、大嫌い。









今までそう思ってた。









だけどほんとは、

ずっと大人に憧れてたの。









早く大人になりたくて。



でも自分は、大人とあまりにもかけ離れているから、

それがすごく悔しかった。









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「 ゆっくり大人になっていけばええやん。 」









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「 俺の隣でな。 」









うん。









それも悪くないね。









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Fin.

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