尽くされ、愛され【Selly】 (ページ15)

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A視点

夢から覚め人間を見た瞬間、いつもの如く話せなくなった。
緊張し過ぎて体も動かない。

きっとCRの人だろうから返事だけでもしようという意思で精一杯頷いた。緊張し過ぎて声は相変わらず出ない。

「よかったら、いっしょにごはん食べない？みんなやさしいよ、こわくないよ！」

彼もまたSellyオッパのように少しだけ不自然イントネーションだったが、私を落ち着かせようとしているのは分かった。

きっと優しい人なんだろう。

お腹は少し空いたなぁ。でも……

『……あ、の……Sellyオッパが……』

「私の腰に抱きついてて」そう言う前にもぞもぞと後ろの前で何かが動いた。

　

「え…？Sellyヒョン…？」

　

　

「ふわぁ……Aどうした？って………Cpt …？なんでいんの？」

「おじじがみんなでご飯たべよーって」

　

「え〜……マ？」

「マ」

「でもAのために行くか。」

「お〜良かった。みんな喜ぶ。」

　

　

みんな？みんなつった？え？何人いるの？？？
え？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？

　

『あ、あの、わ…わたし……』

「んじゃ、行くか。」

『ひゃあ！？』

既視感…総領室に入る前にしていたように私をお姫様抱っこで部屋を歩き始めた。

ただでさえ恥ずかしいのにSellyオッパはもう1人後ろにいることなんて忘れたように堂々と私を抱えて歩いている。

Cpt…？さんの方を見てみると嘘だろとでも言うように目を見開いて棒立ちしていた。

仲間が知らない女抱えて歩いてるもんね…。
本当にごめんなさい……。

　

それでも目は合わせられないんです……