10話 ページ11
リビングに集まったメンバーのうちさなぴーが「Aが倒れたって」と真っ青な顔で詰め寄る。
「倒れたわけじゃなくて寝てるだけ。へーきへーき」
そう言うと「よかった…」と安心したようにソファに腰を下ろす。
「美勇人も服だけ拭いた方がいいんじゃない?」
Aの様子を見に行ってたやすにそう言われ、自分のパンツの裾がびちゃびちゃな事に気づいた。
「うわーやったわ、誰かジャージ借りる」
倉庫みたいになってる部屋から誰かのジャージを引っ張り出して着替えてると
「…A?おはよ、平気?」
奥から萩ちゃんのそんな声が聞こえた。
「おー起きた?」「A、」
さなぴーと安が駆け寄ると、『うわ、え?まってノーブラ、』と呑気なAの声がする。
「Aー撮れそう?あと10分くらいで始めたいんだけどー」
『へーき、あとメイクするだけ』
あんなに全員心配させといてケロッとした顔で着替えると髪を器用にセットしてメイクポーチ持ってまた洗面台に消えていく。
「…体調悪いとかじゃないよな」
その後ろから軽く顔を出すと、『別にー。でもごめんね心配かけて』バツが悪そうに笑う。
『…昔のこと思い出しちゃった』
「昔?」
『…5人が初めて集まった時とか、拡輝と話したこと、とか…
如恵留との大学のこと、舞台のこと…色々、』
なんでだろうね、俯いてそう笑うAの横顔にぐっと惹き付けられる理由は分からない。
ひどく壊れやすそうなその笑顔は、俺がずっと守りたかったもの。
「寂しいんじゃね、」
『そんな事ないよ。…私今、充分幸せだもん』
「わかんねーよそんなの。…ないものあるもの、それぞれ違うだろ」
まだ納得したくないようで、グロスを塗りながら『…そうだね』と小さく呟いた。
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飛鳥 - 初めまして!毎日楽しく読ませてもらっています!更新頑張ってください! (2021年3月13日 18時) (レス) id: 58afe76e3d (このIDを非表示/違反報告)
雅(プロフ) - はじめまして。コメントありがとうございます!正直落ちが分からなくなって書くのやめそうだったんですがこれからも自分なりに更新頑張ってみたいと思います(;_;)本当にありがとうございます! (2021年3月1日 10時) (レス) id: f91a544c9b (このIDを非表示/違反報告)
777(プロフ) - 初めまして!毎日、今か今かと更新されるのを楽しみにしていました。これからの展開がとっても気になります!これからも作者様のペースで無理なくお書きになってください!!応援しています。 (2021年2月28日 21時) (レス) id: 097cd68b3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みー | 作成日時:2021年1月6日 8時