【フェアリーテイル】魔竜を恐れ魔竜に恐れられた少女 (ページ34)

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EP.33☆ ページ34

ミラ｢くたばれエルザ──っ!!!｣

エルザ｢泣かすぞ、ミラジェーン!!!｣

二人の取っ組み合いが始まった。

まだラクサスの膝の上に座っていたAは、その二人の姿に怯え、泣きそうになっていた。

『え、どーしよ…。ねぇ、どうすればいいの、あれ…』

ラクサス｢気にすんな。ほっときゃいい｣

そう言いながら、ラクサスはAの頭を撫でた。

カナ｢レベル低っ…｣

グレイ｢エルザの奴、アレで俺達に喧嘩するなって言うんだから、頭くるよな…｣

ナツ｢クッソぉ…。エルザもミラも、まとめてぶっ倒してやる…!!｣

ナツが指の関節をパキパキ鳴らしながらそう言った時、どこからか、可愛らしい声が聞こえた。

｢全くもう!!強がりばかり言ってたら、女の子に嫌われちゃうよ?｣

ナツ｢うっせーんだよ、リサーナ｣

その声の正体は、リサーナだった。
エルフマン、ミラジェーンの妹で、可愛いがちょっとマセたところのある、そういうお年頃の女の子だった。

リサーナ｢ねぇナツ、私もその卵、一緒に育ててもいい?｣

ナツ｢手伝ってれるのか!!?｣

リサーナ｢なんか、面白そうだし、卵育てんの｣

グレイ｢育てるって違くね?｣

ナツ｢どうすれば孵るんだろう…｣

『あっためる…』

Aは、いつの間にかラクサスの膝から降りていって、みんなの元に駆け寄ってそう言った。

『本で読んだことあるんだ。卵は、あっためるといいって』

ナツ｢あっためる?俺の得意分野じゃねえか!!!｣

そう言って、ナツは卵に思いきり炎を当てていた。
その姿をAは見なかったことにした。