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「だって!!突然抱きしめられて、そんなこと言われても信じられるわけないでしょ、!?逃げたくもなるよ!」
捕まえられた腕を振りほどいて言う。
周りはみんな結婚を考えるようになってきた。私だって30までに結婚したい。
これで頷いたあと、冗談だって言われたもんなら、私はもうこれから先結婚を諦めるしかないだろう。
それくらい落ち込む。
「嘘なんかつくわけねぇよ。」
低くなった声に、私は豹馬の表情を確認する。
夕日に照らされて、より本物のように光るルビーの瞳。
私の好きだった眼は何も変わっていない。
真剣な眼差しに、本気なんだと心臓が騒いでうるさい。
急にひざまづいた豹馬は振り払った私の手をとり、キスを落とす。
いつの間にこんな王子様キャラになったの。同じチームに御影くんがいるから??それとも海外の人はみんな紳士だから??
「俺と付き合ってくれますか」
頷くのと同時に、涙が溢れて止まらない。
涙で視界がふさがっている私を優しく包み込む。
今度は私も背中に手をまわして、応える。
泣くなよと困ったように笑う豹馬に、ゴシゴシ涙を拭かれる。
私のメイクがどーなるかなんて気にせずに。
小さい頃にも1回こうやって涙拭かれたことがあった。
懐かしくて笑っちゃう。
「プロポーズはディズニーでされたいからね、わたし」
今まで散々わがまま聞いてきたし、これくらいいいよね。
初恋がこんな形で叶うなんて、高校生の私に言いに言っても信じて貰えないだろうな。
「幸せにする」
顔が近づいて、2人の影が重なった。
目と目があって、おでこをくっつけて笑う。
好き、大好き。
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國神のダンベル
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作者名:iyu | 作成日時:2024年1月11日 6時