おれ、わんこ。

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@you





『え、？』





｢いや、さ？俺、来週からこのマンションに引っ越して来る予定だったんだ。｣





なのに今日、突然契約が完了していなくて、部屋がなくなってしまったこと、



来週には今の家も出なければいけないため、行くあてがないこと、



そして管理人さんに直接話を聞きに来たら、1部屋空きがでたこと、



その部屋がここだ、とスペアキーを渡され、部屋を見学に来たこと



そしたら様子がおかしく、空き部屋ではないと気づき、管理人室に戻ろうとしたらわたしが帰ってきたこと。



普通、じゃ理解し難いそんな話を、彼は一生懸命に教えてくれた。





『そんなことってあるんですね……』





｢ね〜。俺もびっくり。｣





『の割には落ち着いてますよね。解決策、見つかったんですか？』





｢……いや？メンバーの家にお邪魔しようかなあ、と思ったけど……ね、笑｣





迷惑かけちゃうから、と笑った。



そしたら彼は、来週からどうするのだろう。



新しい部屋が見つかるまで、適当なホテルにでも泊まるのだろうか。





｢あの、ね？ていうことでね？いや、ていうことで、って言うのもあれだけど……｣





もごもご、と急にこちらの様子を伺いながら話し出す彼。





『なんですか？』





｢わん。｣





『……は？』





フローリングに犬のように座り、わん、と吠える彼。





｢おれ、わんこ。｣

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