RMPG's short story

Kazuma.K ページ36

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@Kazuma



なあ、Aは何を見てる？



青、紫、赤。



ふいに綺麗な色を見せるその瞳。



キラキラと輝くのに、少しくすんだ、悲しい瞳。



その不思議な瞳に吸い込まれてしまいそう。



Aと出会ったのは、VBAの最終審査。



特別枠で受かった女の子、として紹介された。



誰もが驚いただろう。



瞳の奥に不思議な色を持った女の子。



でもその瞬間から俺は、好きになっていたんだ。



それから候補生として活動して、デビューして。



仲良くなって、もっと好きになった。





『海青、おんぶっ！！！』





無邪気にはしゃいで、海青に飛びついたり





『陸さん肩車！！』





座ってる陸さんの肩に登ったり。



でもたまに見せる、切ない横顔。



なにがそんな表情にさせるのかなんて、分からないけど



その時だけ、瞳の奥がいつもよりも鮮やかに光る。



この間、健さんがついた嘘のせい？



それとも、この辺で起きた事件のこと？



こんな言い方、良くないかもしれないけど、そんな小さな事じゃない気がする。



なんか分からないけど、不思議なくらいにAを信じて、



愛してやりたくなった。



誰を見ているのか、想っているのか、なんて分からないけど、



俺がその瞳を輝かせたい。



守ってあげたい。





「なんか、あったん？」





『壱馬……』





2人しかいない、スタジオ。



隣にしゃがみこんで、覗き込んだ。

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