子供 ページ8
時間の流れは早いもの。
王騎城には産声が響き渡った。
とうとう産まれた赤子は男児。
王騎と共に考えた赤子の名前は「籃(ラン)」だった。
意味は特に無かったが、王騎とAが咄嗟に出した名前が�猴��瓩世辰燭里澄�
A『武を取るか才を取るか。もしくは両方取るか』
王騎「やはり武でしょう」
A『王家としてそれが普通でしょうね、』
騰「殿、客が来ています」
子も産まれて数刻しかたっておらずAは起きようとしても起きれない。
A『どうしましょう……立ち上がれないのに…』
王騎「あなたはそのままでいいのですよ」
騰が扉を開け客を部屋に招き入れた。
王翦「男児か、」
蒙驁「フォッフォッフォッ、可愛いのぉ」
蒙武「………」
桓騎「猿だな」
A『あ、あの…なぜ6人方がここに？』
王翦、蒙驁、蒙武、桓騎、王賁、蒙恬。
蒙驁「何、顔を見に来ただけじゃよ」
**
春影「奥様、趙国から李牧が来るそうです」
A『……もうそんな……』
春影「え？」
A『い、いえ、なんでもないわ。それで、李牧が来るから何？』
春影「子が生まれたばかりで申し訳ないが来てくれ、と王宮から…手紙が来ております……」
A『…祥染と貴方、そして私。この3人で行くわよ』
春影「少なすぎます！もしも襲われたら…」
A『秦国に来た時、確かに私は襲われてもおかしくなった。でも今は王騎の妻であり王藍の母。
そして秦国にて大軍を束ねる将軍よ。そう簡単に首は飛ばないわ』
それからすぐ着替え王都に向かった。
**
男しかいない本殿に1人華やかな服を着た女。
藍色の十三余の裾先には牡丹の刺繍。そして披帛の袖先にも牡丹の刺繍。
上から羽織った青色の羽織物からうっすらと見える白い腕。
帯の中心には青い蓮の刺繍。
髪飾りから垂れ下がる青い布。
首周りに光る翡翠。
そして額にある真っ赤に染った蓮。
「つい最近子を生んだ人とは思えん美しさだ」
「なっ、あれが王騎の子を生んだ女か！」
「呂不韋が欲しがる理由もわかった気がする」
昌文君の隣に座り一息吐くと、
昌文君「なんじゃ、あの王騎がここに来るのを許したのか」
A『色々いざこざあったわよ。まだ私の母乳が必要な子を置いてくのがどれほど辛いことか。』
昌文君「…初めてあった時は餓鬼だったのに、今では母ということか…」
A「餓鬼ってなによ餓鬼って」
昌文君「大王様に自分から婚約を申し込む阿呆なんぞ餓鬼以外にあるか」
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作者名：ナタデココ | 作成日時：2023年11月23日 22時
