貴方様がお隠れになるまで、 2 (ページ13)

今日:31 hit、昨日:57 hit、合計:6,454 hit

その時までページ13

藍は王騎の言う通りあまり泣かない子。さすがに、地面で転んだら泣くが城の中で転んでも泣かないのである。
初めての子育てでAは楽、という気持ちもある。

そして山陽の戦い。

私が将軍として戦いに出ることになりそうなのだ。
数万の兵を引き連れて戦に出るのは構わないが私もあまり戦にでて目立ちたくないのである。藍だっているし、狙われればどうなるかも分からない。

春影「で？どうなさるのですか？出るのですか？」

『…数千だけ引き連れて出るわ』

春影『…数千ですか。わかりました。書簡を送っておきまする故、引き連れる部隊を選んどいてください』

『公主部隊で構わぬ』

公主部隊、それは公主直属部隊。数百年前から公主部隊は存在していたが表舞台に出すのは私が初めてであろうな

春影「ですが…ここで公主部隊を出すのはもったいないのでは？あんな鍛え上げられた部隊を使いのは…惜しみます」

『まぁ…そうね』

合従軍に向けて軍達を鍛え上げていたが今使うのはたしかにもったいない。だが今回でもしも、もしも負けたら合従軍もクソもない。

『私は出ないからあなたに隊を頼むわ』

春影「はぁぁ？私が？なぜ？」

『元王騎軍なんでしょ？いいじゃないのよ』

春影『んな無茶な！』

『大丈夫よ、仮面でもつけとけばあなただとバレないから』

春影『そんなぁぁ』

**

王騎「では侍女に頼むと？」

『えぇ、まぁそうですね』

王騎『なら藍も安心ですね』

王騎の胸の中で寝ている藍。藍も、あと少ししか見れない。

『王騎様、話があります』

寝床に座っている王騎の横に座り口を開いた

『実は…お母様から書簡をいただいたのです』

王騎「王太后からですか？」

書簡を広げて読み上げた

〝Aの知るように、今の王は愚王です。

いつか反乱を企てるつもりです。次の王はぜひあなたの子を。

そして、藍王を計国で育てます。物心着くまでには計国。〟

と書かれいる

王騎「…時期、王……ですか」

『…王騎将軍と純王族の私の間なら血筋も問題ないですが、』

王騎「令旨は？」

『ございません。ですが、計国は現在王族の血が途絶える寸前…このままでは朝廷もあれます。私は藍を手放せとは言っておりませんが…時が迫っております』

王騎「では、藍が王となればあなたは……王太后…」

『王騎様、あなたと離れることになる未来もありますが、私はあなたなおそばにおります。あなたがお隠れになるまで…離れません』