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夏休みも終わりまだまだ暑い今日、いよいよ二学期が始まる。
周りは久々に会う友達と騒ぐ者、いつも通り静かに読書する者、課題が終わっていないと嘆く者、様々だが私はその中でも特に周囲にドス黒いオーラを漂わせていることだろう。
それが何故かはすぐに分かる。
｢Aちゃんいる？！｣
げ、来た。
恐らくダッシュで来た勢いでドアに肩が少し当たったのだろうか定かではないが肩を抑えて｢いってぇぇ…｣なんてぼやいている。
｢ちょっ、こーちゃん私のこと隠して｣
｢おわっ？！｣
彼が気づかないうちにこーちゃん＿＿こと砂沢洸介の制服をぐいっと引っ張り私の前に立たせる。
こけそうになったようだがなんとか体制を立て直したようだ。まぁそうしてもらわないと私が困る。
｢リピートアフタミー、Aはまだ来てないぞ｣
｢Aならまだ登校してないぞー｣
｢えっまじ？いつもこの時間来てるじゃん〜っ！下駄箱で入り待ちしてよっと｣
そう言い彼は下駄箱まで突っ走ってしまった。
彼が消え去った後周りでは少しの笑いが起きているが、まぁこれも日常茶飯事だ。
先程下駄箱まで突っ走って行った彼は恐らくホームルームの時間に間に合わず遅刻扱いされることだろう。
何故なら彼の目的である私は既に教室に居るから。
彼というのは平井奏、ヒラと呼ばれている人物。隣のクラスだ。
｢別に喋るくらいいいだろ？彼奴もあんなにお前に一生懸命なのによ｣
そう言ってこーちゃんは笑うが、そんな事じゃ収まらないんだよなぁ、この件は
ことの発端は夏休み前、七月上旬だったかな。私が彼に告白されたことからだった。
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