知ってしまった ページ22
.
いつのまにか、来たことのない一角に辿り着いていた。
『あれ？こんな部屋あったんだ』
すると…
「莉音様…」
中から、黒田坊の呟く声がした。
『え？… 莉音…？』
不思議に思ったAが襖を開けると黒田坊は驚いた様子だった。
莉音の仏壇はAにバレないように移動させていて、黒田坊は、まさかAがここに来るとは思っていなかったのだ。
「A…様…！
あちらに戻りましょう…！」
黒田坊はパッと立ち上がり、仏壇を見せないようにAとの間に入って、戻るよう促した。
しかし、Aは動かない。
『ねぇ、黒… 莉音って誰？』
「えっと…それは…」
黒田坊の目が泳ぐ。
そうやって動揺している間に、Aはいつのまにか仏壇の前に立っていた。
するとAは、光を失った瞳でうわ言のように莉音の名を呟きはじめた。
異変に気がついた黒田坊は、Aに駆け寄る。
「A様！？」
Aは痙攣のように震え始め、キュッと目を瞑って頭を押さえ始めた。
『あ、あっ、あ…
あぁぁあぁぁぁあ！！！』
「A様！！」
すると、Aはぷつんと何かが途切れたように意識を失い、倒れ込んだ。
黒田坊が受け止めて、そのまま抱き上げ、間髪入れず走り出した。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 166人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
怜。(プロフ) - 福寿茶寮さん» あ、この作品だけじゃないですね…笑、結構消すの忘れてますね…なおします！ (2021年11月16日 11時) (
レス) id: 0029dd2ea6 (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - 福寿茶寮さん» あぁ！すみません！以前そのパスワード付きの話を書いたときにこの作品に宣伝として記載したのですが、今回更新するときに見逃してました！すみません！ (2021年11月16日 11時) (レス) id: 0029dd2ea6 (このIDを非表示/違反報告)
福寿茶寮(プロフ) - 何故,ﾊﾟｽﾜｰﾄﾞ付きの話を宣伝してるのですか？ (2021年11月16日 9時) (携帯から) (レス) id: 998ae028aa (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - これからの更新も凄く楽しみにしてます。(⌒‐⌒) (2020年5月3日 14時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - たかめいさん» ありがとうございます！めっちゃ嬉しいです！！頑張ります！ (2020年5月2日 22時) (レス) id: 0029dd2ea6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：怜 | 作成日時：2020年4月25日 16時
