七海建人の限界オタクは呪霊操術師に恋される 2【呪術廻戦 / 夏油傑 / 七海建人】

ハラスメント　七海side / 夏油side ページ6

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七海side





私は改めてお礼をしようと、ある人を訪ねようとしていた。


そして、その途中で二人を偶然見かけた。



でも、これには打算があったことをこの光景を見て思い知る。

お礼すべきなのは二人なのに、改めてそうしようとしていたのは一人なのだから。




なんであの二人は見るたびに一緒にいるんだろうか…




真剣な表情で話している姿。

焦ったり、笑ったり、コロコロと変わる表情。

そして、その距離の近さ。



いま見ると、夏油さんには特別近いんじゃないかと錯覚するが、でも、この距離感は他の人たちにもそれほど変わるわけではない。




Aさんは…私にだけ距離が遠い。


初めて会った時から。


私に対してだけ、敬語でさん付け。


灰原には違うのに。なんでだよ。



そのとき、

「っ！」

信じられない光景が目に入った。




…キス、したのか？






−−−−−
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夏油side





「あ、あのー…Aさん？」




スゥっと真顔になったAを覗き込む。




『あ、あのー今…

ちょっと何が起こったかわからなかったんですけれども…

…キスしましたか？私に』




なんで敬語…？

動揺しすぎた結果？


それとも、


「…怒ってる…？」

『…というよりかは、やっぱりそういう面ではクズなのかなぁって思ってる』


「え」



げ…これはまずいパターン。



「っいや、これはAだけでっ！！」

『私だけであろうがなかろうが、相手の同意のないキスはハラスメントです。

…

顔がいいやつの不意打ちキスで…

…全員がドキドキすると思うなよ…！』




彼女はそう言って走り去って行った。




「こ、れは、やばすぎる」

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