七海建人の限界オタクは呪霊操術師に恋される 2【呪術廻戦 / 夏油傑 / 七海建人】

全力で探し出す　五条side ページ35

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五条side





「七海…灰原…」


「先程…状況を夜蛾先生から伺いました」




「「「「「…」」」」」





また沈黙。

全員何を言えばいいのかわからない状況だった。






暫く経ってその中で口を開いたのは、



「…でも、僕は、Aさんのこと…好きです」



灰原だった。






「「「「え…？」」」」


「え、あ、いや、その、恋愛のアレとかじゃなくて、その…人として…
先生の話を聞いても、僕と話してくれたあの明るいAさんが好きです…」





これは…

灰原にしか言えない言葉だと思った。


いや、実際にはみんなそう思っているし、言えなくもないかもしれないけど、





俺はあいつのことを素直に好きとか言えないし、硝子はあいつのことを諌めるような立場だった。




傑はあいつに特別な想いがありすぎるし、

おそらく…七海も…





今この場でこんなにも素直に何の曇りもなくこう言えるのは、灰原しかいないと思った。





「私も…あの子が本当に殺していたとしても…
また…今までみたいに…」


硝子…


「私は…まだ全然、あの人と話せていないし…やっと普通に話せるかもしれない、と…」


七海…


「Aに…会いたい…」


傑…





言ってくれてよかった。


みんなの気持ちが緩み出す。





「…じゃあ、みんな同じだな。
Aに会いたい、会って話したい、連れ戻したい…」




みんなが頷く。




「じゃあ…やることはひとつだ。

みんなで全力で探し出す」



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