行方 五条side ページ34
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記録 2007年 9月
■■県■■市(旧■■村)
任務内容
村落内での神隠し、変死
その原因と思われる呪霊の祓除
・担当者(高専3年夏油傑)派遣により呪霊は祓除
・担当者により二人の非術師の遺体を発見
・残穢からAAの術式と断定
・AAは逃走
呪術規定9条に基づき呪詛師として処刑対象となる
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五条side
「…は?」
「…何度も言わせるな。
Aが集落の人間を二人殺して行方をくらませた」
「何言ってんの…?嘘だろ…?」
隣にいる硝子も目を見開いて、口元が震えていた。
「夏油は…?」
そうだ、この状況を実際に見たのが傑だ…
「傑は部屋に篭っている。
お前ら行ってやれ」
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「…傑、居るか?」
「…おーい、夏油ー…」
暫くすると中から、消え入りそうな声が聞こえてきた。
「…なに、二人とも」
「…入るぞ」
ガチャ
「入っていいって言ってないんだけど…?」
「「…」」
傑はベッドに座って項垂れていた。
「「「…」」」
俺たち3人とも黙ったまま暫くが経った時、徐に傑が口を開いた。
「…ねぇ、なんでAは私が行くまで待ってくれなかったんだろうね…
…っなんで"Hide"使ってくれなかったんだろう…そしたら、いくらでも呪霊のせいにできるのに…」
そうだ。
"Hide"を使っていたら高専に戻ってこれたはず。
「…Aだって、きっと殺そうとなんて思ってなかったはずだよ。たぶんあの子が一番…動揺したんじゃない…」
そう言った硝子の瞳が揺れた。
きっと、Aはそこまで頭が回らないくらい動揺していたんだろう。
項垂れた傑の足元に水滴が落ちる。
「…っA…どこにいるんだろう…
一人で、苦しんでないかな…」
そのとき、バタバタと急いた足音が聞こえてきて、
ドンドンドンッ
強くノックした後、扉が開いた。
そこには、汗が滲んだ七海と灰原がいた。
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怜。(プロフ) - 優生さん» ありがとうございます!😭がんばります! (4月17日 21時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
優生(プロフ) - 応援してます、頑張ってください (4月17日 21時) (レス) @page40 id: 5de943fe2a (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - たむ。さん» 👍ありがとうございます😭 (4月15日 11時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - 麻衣さん» 👍ありがとうございます😭 (4月15日 11時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - みづきさん» 👍コメントありがとうございます😭そう言っていただけるとすごく力になります! (4月15日 11時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜。 | 作成日時:2024年3月17日 18時