七海建人の限界オタクは呪霊操術師に恋される 2【呪術廻戦 / 夏油傑 / 七海建人】

残穢　夏油side ページ33

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夏油side





村に着いた瞬間、あることに気がついた。





「…っ、なんで…？」



なんでAの…







…


神隠し、変死の原因となる呪霊の居場所はすぐにわかった。





だけど、Aと待ち合わせてるから…


と、そのとき、Aから電話がかかってきた。




「もしもし」

『…傑？今どこ？』




Aの声に覇気がない。


何があった…？




「…さっき言ってた村の前だけど」



『…ごめん、ちょっと諸事情で行けない』

「え…？」

『理由は…すぐ分かるよ』

「ちょっと、まっ」




電話はすぐに切られた。




行けない…？


この場所に既にAの残穢があるのに…？




…嫌な予感がする。







でも、こうなった以上は呪霊祓伐を先延ばしにはできない。




私はすぐにその呪霊を祓い、改めて周りを見渡した。





小さくなるはずの残穢。

だけど、一箇所だけ、強く残っている場所があった。





その扉を開けると…

そこには、村人と思われる二人の遺体。






「…っ！！！」



「お兄ちゃん…？」





その奥には、傷だらけの小さな子どもが二人いて…


その子らはAの術式("Protect")で守られていた。







先ほどのAとの電話が思い出される。





＿＿＿…ごめん、ちょっと諸事情で行けない

＿＿＿理由は…すぐ分かるよ






「…っ、」





違うよな…？


Aが…殺したんじゃないよな…？







…






ねぇ…なんで、こういう時に、


"Hide"使ってくれないんだよ…A



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