七海建人の限界オタクは呪霊操術師に恋される 2【呪術廻戦 / 夏油傑 / 七海建人】

機転のきく子 ページ29

.
Aside
 




その夜、夢を見た。

しばらく見ていなかった夢。




＿＿＿＿＿＿
＿＿＿




「■■■■しなさい！！」

「なんで言うことが聞けないの！！」



ある人が小さな子の髪の毛を引っ張る。



『やめ、やめて』


…



「■■■■すれば幸せになれるって言われたでしょ！！」

「ねぇ！なんで！！」



ある人が小さな子の腹部を蹴る。



『ｳﾞｯ、嫌だ…やりたくない…』



…



「他の方の子どもはちゃんと言うこと聞いてるのよ！？」

「こんなに反抗するなら、あんたなんて産まなきゃよかった！！！」



ある人が小さな子の背中にたばこを押し付ける。



『ｱｧｧｧｧｱｱｧｱ！！！』



…




「もういい…役に立たない子どもはいらないからね」

『っ！』



ある人が小さな子に徐に包丁を向ける。



命の危機を感じた小さな子は、闇の中一心不乱に逃げ出した。



でも、大人と子ども、すぐに追いつかれそうになる。

　


ただ、小さな子は機転がきいた。


近くの駐車場に潜り込み、小さな体を活かしながら、徐々に距離を広げていく。


その後、小さな子は警察署の門を叩いた。




＿＿＿
＿＿＿＿＿＿







『…』



あーー…

嫌な夢を見た。




だからか、体が重くて動かない。



今日双子ちゃんたち探しに行こうと思っていたのに。

まぁ、体に鞭打ってでも行くけど。




私は、とりあえず上半身だけを起こした。





"Serch"は写真があれば探せるのは分かっている。

でも、そんなのあるわけはない。

前例に倣うなら、似顔絵…





私は、ベッドからはい出て机につき、思い出せる限りの双子ちゃんたちの容姿を絵にしてみた。





『そう…こんな感じではあった』




でも、これだと似てるけど違う人に当たってしまう可能性がある。



『…あ』




私はインターネットで日本地図を検索して、それを大きめの紙に印刷した。



そして…




＿＿＿"Serch"


まず、美々子ちゃんの似顔絵で、日本地図のどこにいるのか探し出す。


"Serch"の光は、案の定複数の場所を指し示した。


その場所をペンでチェックしていく。



そして、もう一度、



＿＿＿"Serch"


今度は菜々子ちゃんの居場所を同様に探す。


彼女らは一緒にいるはずだから、それらが重なったところが有力候補！



めっちゃ頭よくない！？私！←




で、やはり、重なったところが一つだけあった。





『…よし、行くか』

.

■■県■■市（旧■■村）→←執行猶予

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す