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誘惑 ページ9

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七海side







「…まったく」




私は彼女の正面に周り、ブランコに座る彼女を見上げるようにしゃがんだ。





「Aさん、今何時だと思ってるんです?」

『んー…0時ちょい前』


「こんな時間に出歩かないでください。危ないですから」

『あら!女の子扱いしてくれてるの?』


「…当たり前です。
大体、わざわざ私の家から近い公園を指定するなんて…知っていたんでしょう、私の家」


『ふふっ、そう。
悟に聞いた一』




ブランコの鎖の部分を持っていた私の手に、彼女は上から手を重ねた。




「っ!」




また、この人は楽しんでるな。

私の気持ちを知っていて、自分のことを最低だからやめときなと言いつつ、私を誘惑する。


もっとも、彼女にとっては、これっぽっちも誘惑しているつもりがないのかもしれない。






「っ!!」



急に彼女が私の首に腕を回してきた。


状況が把握できずに、時間が止まってしまったかのような感覚だった。



一気に体温が上がる。




『ねえ…』



少し掠れた色気のある声が耳の中から脳に響いた。





「…っはい?」

『私、"旦那"とね…』

「っ!!」



"旦那"

その言葉で一気に現実に引き戻される。





「…なん、ですか」

『…レスみたいなの』




「は?」





私の肩に手を置いたまま体を離した彼女はきょとんとしていた。



「急に…何を言い出すんですか」


『だから一、誰かに埋めてもらいたいなー的な?』



「…」

『あ、こいつクズだって顔してる』





そう言って、ケタケタ笑う彼女。

もともとこんな人だっただろうか。

当時から学生らしからぬ色気はあったものの少なくとも高専のときはここまでではなかったように思う。




何かあったのか…?



.

人妻を抱く勇気はない…?→←彼女からのメッセージ



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怜。(プロフ) - コーンクリームコロッケさん» コメントありがとうございます!そんなふうに言っていただけるのすごく嬉しいです! (11月29日 23時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
コーンクリームコロッケ(プロフ) - サイコーすぎて泣いた…… (11月29日 8時) (レス) @page47 id: 45395c9c17 (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - 真さん» コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです😭😭無事に完結できました!ありがとうございます! (8月21日 23時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - これからの更新が楽しみで仕方ないです!!!!!これからも頑張って下さい!!!! (8月21日 1時) (レス) @page46 id: dec522902b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:怜。 | 作成日時:2023年8月2日 23時

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