どうだった？ ページ6
.
七海side
『3週間ぶりね、七海』
「ええ」
今日は、その任務当日。
…まずいな、思い出す。
彼女の唇に目がいってしまう。
私は小さく息を吐いた。
…
「帳を下ろします」
"闇より出でて闇より黒くその穢れを禊ぎ祓え"
「では、お気をつけて」
そう言って伊地知君は軽く礼をした。
『またあとでね〜』
彼女は、伊地知君に微笑んでひらひらと手を振る。
伊地知君と別れてしばらく経った後、彼女が立ち止まり、目を瞑った。
彼女は、反転術式以外にも、正確な索敵能力を有している。
一定の範囲であれば、呪霊の数や強さだけでなく、呪力をもつ全てのものの数や位置を正確に把握することができる。
「どうですか？」
『ん…やっぱり、一級呪霊はいるみたいだね。
その周りに二級程度の呪霊がわらわらとって感じ。
本体の場所へはまだ遠いけど、10m先から未完成の領域が展開されてる』
「そうですか、わかりました。
では、私は一級呪霊を倒します。
貴女は、二級呪霊を倒してください」
『ふふっ、さすが七海、頼りになる。
じゃあ、二級呪霊、片付けたらそっちサポートするね？』
「お願いします。
では、急ぎましょう」
『あ、待って、七海』
「なんですか？」
私は少し後ろにいる彼女の方を振り返った。
『どうだった？』
「…？何がですか」
彼女は自身の唇に人差し指を置いた。
『私とのキス』
「なっ！」
任務前に何を言っているんだ、この人は…！
直後、彼女が意地悪く笑ったときに悟った。
「貴女…私の反応見て楽しんでるでしょう」
『あ、正解！』
「ほんと、悪趣味ですね…
はぁ…まぁ聞きたいことは山ほどありますが、今はそんなことしてる場合ではありません。
さっさと終わらせましょう」
『ふふっ、わかった』
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 232人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
怜。(プロフ) - コーンクリームコロッケさん» コメントありがとうございます！そんなふうに言っていただけるのすごく嬉しいです！ (11月29日 23時) (
レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
コーンクリームコロッケ(プロフ) - サイコーすぎて泣いた…… (11月29日 8時) (レス) @page47 id: 45395c9c17 (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - 真さん» コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです😭😭無事に完結できました！ありがとうございます！ (8月21日 23時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
真(プロフ) - これからの更新が楽しみで仕方ないです！！！！！これからも頑張って下さい！！！！ (8月21日 1時) (レス) @page46 id: dec522902b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：怜。 | 作成日時：2023年8月2日 23時
