隠れた狂愛【呪術廻戦 / 七海建人】

自分以外を入れさせない帳 ページ38

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七海side





prrr


また電話がかかってきた。

五条さんからだ。

私はワンコールも鳴らないうちに出た。






「もしもし…！なにか

「七海！冥さんのカラスが変な帳が下りてるの見つけた！大体の住所送るからすぐに来い！！」






その住所を確認した瞬間、私は大きな何かに突き動かされるようにそこに向かった。






そこは東京の森奥深くだった。

すでに五条さんがいて、その帳に触れていた。






「このなかに、Aさんが、いるんですか…？」



全速力で走ってきた息を整えながら、私はそう言った。






「おそらくな…
だけど、これ…自分以外は入れさせない効果の帳だよ」

「え…」




それって…




「それって、Aさんが助けられるのを拒絶してるってことですか…」


「…そういうことだろうね」


「五条さん！貴方この帳解けないんですか！？」


「無理だよ…よほどAの想いが強いらしい」


「そんな…」


「七海…お前はAのことになると冷静でいられないことはよくわかるよ。
だけど、よく考えろ。

…Aの意識がなくなれば、この帳はきっと解かれる」



「…！
何を言ってるんですか…五条さん…
それってAさんが死、


「ちがう！Aが意識を失った直後に死ぬと思うか？
解かれた瞬間、お前がAを探せ。
すでに硝子はここに呼んでる。もうすぐつくはずだ。そしたらすぐに追いかけるからA見つけたら冥さんのカラスに知らせろ」



「わかり、ました…」





それが最後のチャンスだ。









「あ、そういえば、まだ言ってなかったね。
七海…僕はAと寝てなんかいないよ」




…このタイミングで言うの狡すぎますよ。





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