依存 ページ15
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七海side
私は気がつけば、五条さんに殴り掛かっていた。
でも、私の拳が彼に届くことはなかった。
「…七海一忘れた?僕、無限発動中」
「わかってますよ、そんなことは」
「…瞳孔開いてるよ、七海」
私は腕を下ろした。
「でもさ、A最低じゃない?
旦那がいるのに、七海とも、僕とも寝て。
まぁ、受け入れてる時点で僕も最低だけど。
それでもお前は、Aが好き…?」
「…私を誘ってきた時点で、それはもうわかってます。
でも、しょうがないじゃないですか…好きなんですよ」
「そっか…でも、今のお前は、Aに…Aとの今の関係に依存しているようにしか見えないよ」
「え?」
一瞬驚いたが、その通りだと思った。
彼女は、絶対に左薬指の指輪は外さない。
私としてる間もずっと。
私は彼女に依存しているけど、彼女は決してそうじゃない。
私は力が抜けて、そばにある机に体重を預けた。
「本気で抜け出せなくなる前に、やめたほうがいいんじゃない?」
でも、もう、手遅れかもしれない。
彼女から私の手を離すのは仕方ないと思う。
だけど、私から彼女の手を離すのは、自ら彼女ともう会えない道に行くのは、無理だと思った。
「まぁ、一回Aと話してみたら?」
五条さんは、私の肩をぽんと叩いて、教室から出た。
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怜。(プロフ) - コーンクリームコロッケさん» コメントありがとうございます!そんなふうに言っていただけるのすごく嬉しいです! (11月29日 23時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
コーンクリームコロッケ(プロフ) - サイコーすぎて泣いた…… (11月29日 8時) (レス) @page47 id: 45395c9c17 (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - 真さん» コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです😭😭無事に完結できました!ありがとうございます! (8月21日 23時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
真(プロフ) - これからの更新が楽しみで仕方ないです!!!!!これからも頑張って下さい!!!! (8月21日 1時) (レス) @page46 id: dec522902b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜。 | 作成日時:2023年8月2日 23時