釘崎が怒る理由 伏黒side ページ8
.
伏黒side
『どうしたの?恵』
Aはきょとんとした表情で俺を見上げる。
俺は正直わかっていた。
釘崎がAに怒る理由。
んなもん一つしかない。
Aの上目遣いもこのときばかりは苛立ちの対象になった。
「どうしたのじゃねぇよ。
それはこっちのセリフだ」
『…?』
「お前…釘崎となんかあっただろ」
『…え…?
あ、あー………ん』
少し目を泳がせたAは小さく頷くようにして俯いた。
「なにがあった」
『…っ、』
「…はぁ、お前が言いたくないなら聞かねぇ…とか、そんなこと言わねーぞ、俺は。
こっちからこじ開けるくらいじゃないとお前閉じたままだろ」
『…っ!』
そのとき、少し顔を上げたAの目が潤んで揺れた。
『…まさに……
そんな感じのことで、野薔薇怒らせたんだと思う』
「怒らせる…
確かにそうだけど、それは単純な怒りじゃねぇよ。悲しさとか寂しさが故だ。
俺は釘崎の気持ち、多少なりとも理解できる。
…似たようなもんだからな、俺も」
Aは一瞬目を見開き、
そして、小さく息をついた。
.
辛くて悲しくて寂しい想い 伏黒side→←重い空気 伏黒side
647人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
怜。(プロフ) - きょさん» コメントありがとうございます!あれ?書いてるはずです…更新されてないんですかね…? (1月12日 12時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
きょ - あの面白いんです!けどオチとかを目次に書いてたら分かりやすいです!もし書いてあったらすみません🙇 (1月12日 6時) (レス) @page36 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます!嬉しいです!本当に本当に励みになります😭 (5月8日 19時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
凛 - とても面白いです。更新待ってます (5月7日 20時) (レス) @page26 id: b6e4e5edf5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:怜。 | 作成日時:2022年11月2日 23時