お似合いの二人 釘崎side ページ5
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釘崎side
「ねぇ、A…」
『うん?』
「もしかして、知ってた?」
『え!?』
Aの反応がみんなと違うと思った。
Aは俯いて、『あーーー……うん』と眉を下げる。
「知ってたならなんで、「はーい、そこまで!口止めしたのは僕だから、Aのこと責めないでね」
…うん、まぁ、そりゃそうか。
Aが悪意を持って私たちに黙ってるわけないか。
「Aごめん」
素直に謝ると、Aは少し微笑んでううんと首を振った。
その流れで、目隠しバカが「Aおいで」と軽く手招きした。
…ん?
Aの耳元に口を寄せて何かを話してる。
…んん?
距離…近くない?
なにか伝えなきゃいけないことがあるにしても近くない?
さっきのAを呼ぶ声も甘さ感じたし?
え?なになに?
私の口角は自然と上がっていた。
二人を見ていたら、よくわからないけど、ほんと理由もなにもわからないけど、似合ってると思った。
なんでAに似合うと思ったのが目隠しバカなのかってちょっと不満もあるけどね。
ただ、実際のところの二人の気持ちはわかんない。
いや、目隠しバカは…ガチっぽいか?
Aは…どこか壁をつくっているように見える。
それは目隠しバカに対してだけじゃない。
誰に対しても。
もちろん、私に対しても。
私は最初会った時、Aとは親友になれそうって思った。
だけど、今はまだそこまではいってない気がする。
もしかしたらAも無自覚かもしれないけど。
私はふぅ…と息を吐いて、横目で見ながら二人に背を向け、そのまま虎杖に近づいた。
軽く箱を蹴って、
「おい、なんか言うことあんだろ」
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怜。(プロフ) - きょさん» コメントありがとうございます!あれ?書いてるはずです…更新されてないんですかね…? (1月12日 12時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
きょ - あの面白いんです!けどオチとかを目次に書いてたら分かりやすいです!もし書いてあったらすみません🙇 (1月12日 6時) (レス) @page36 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます!嬉しいです!本当に本当に励みになります😭 (5月8日 19時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
凛 - とても面白いです。更新待ってます (5月7日 20時) (レス) @page26 id: b6e4e5edf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜。 | 作成日時:2022年11月2日 23時