呪術の世界に女神が舞い降りた。【呪術廻戦】【ぬらりひょんの孫】

一瞬にして終わった戦い　＊ ページ37

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Aside






＿＿＿＿死ぬなよ…A



恵にそう言われたとき、即答できなかった。


だって私は…一度死んでいるから。





正直、今の自分にはなんの感情も湧かない。

こっちにきてからはずっと亡霊になったような気分でいる。




ただ、あの三人には死んでほしくないと思うのは事実で、

今はそれに全力を注ぎ込むだけだ。







そのときガラガラと瓦礫を押し除けて、呪霊が起き上がってきた。


わなわなと体が震えていてさらに怒りが増幅しているようだったが、呪力の大きさ自体は確実に小さくなっていた。






『……よし』


私はそう小さく呟くと、踏み込んで呪霊に迫った。




−−−−−




暫く膠着状態が続いた。


途中で恵の式神の声が聞こえて、あぁ無事に外に出れたんだと安心した。




…だが、いつ終わるか予想がつかない私と呪霊の戦いは、あるとき一瞬にして終わった。






明鏡止水"桜"・水炎を刀に纏わせ、斬ろうとしたとき、急に呪霊がさらさらと消えてなくなった。


同時に辺りを覆う生得領域も閉じられた。






『…！…なん、だ…？』



「さぁ、なんだろうな」

『っ！！！』




背後からその低い声が聞こえたとき、先程とは比べ物にならない呪力の塊に押し潰されるような感覚に陥った。




なんの反応もできなかった。

今まで感じたことのない感覚に体が震える。






『誰だ…？』

「お？思ったより冷静だな」



その口調からは余裕が感じられた。

こちらにはそんな余裕、既に１ミリたりともないというのに。




その間にそいつが私の正面に瞬時に移動し、その姿を現した。






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