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救える命を救う * ページ6

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Aside






そのあとすぐに、鬼舞辻は姿を消した。

感覚的にはもう吉原から出ているだろう。






しかし、鬼舞辻を目の前にして…

何も出来なかった…


こちらが手を出せば一瞬にして殺される、そんな恐怖があったことなど言い訳にならない。

柱としての責務を果たせなかった。



悔しさから歯を噛みしめ、血が出るほどまでに拳をグッと握り締めた。





でも…今は…

今は、救える命を救うことだけに集中しなければ…



私は小さく息を吐いた。




『…ところで、あんたに聞きたいことがある。
…拐った人間たちは今、何処にいる?』





堕姫はニヤリと口角を上げた。



「私の食糧庫よ…
…今からアンタもそこに、連れて行ってあげるわね」



『…柱の私を簡単に捉えられると思うの…?』




「ははっ、アンタが柱かどうかなんて関係ないのよ。
私は七人もの柱を葬ったんだから」





堕姫は驕っている。

柱を七人も葬ったということが絶対的な自信になっているのだ。

ここで変に抵抗するより、無傷でわざと捕まった方が拐われた遊女たちを上手く助けられるかもしれない。

だけど私が捕まると、今この場所に鬼殺隊士がいなくなる。

堕姫がそのあと何をしでかすか分からない。

だったら、天元を…呼ぶしかない。




そう考えを巡らせたのは、ほんの一秒ほどの時間だった。




その間にも、堕姫は様々な方向から自身の帯を私に差し向けてきた。



思惑がバレないように、躱すフリをしながらうまく捕まることにしよう。









そして…帯が当たると思ったとき、私は指笛を鳴らした。







それが…

私の鎹鴉から、天元、雛鶴、まきを、須磨への伝令の合図。






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嫌な予感 天元side→←鬼になれ *



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ゆい(プロフ) - 遊郭編お疲れ様でしたー!相変わらず天元様にキュンキュンしながら読ませてもらいました(^^)作者様関西の方なんですね!私関西弁すごく好きなのでバンバン出してってください!笑 これからも、楽しみにしてます(*^ω^*) (2020年9月27日 22時) (レス) id: 197940d511 (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - ゆいさん» ほんとですか!?ありがとうございます!原作の天元様が素敵なので、私も天元様を素敵に描けているのならめちゃくちゃ嬉しいです!それと、作者のペースでと言ってもらえて凄く心強いです! (2020年9月7日 17時) (レス) id: 0029dd2ea6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 物語の最初から一気に読んでしまいました!天元様素敵さぎますし、夢主ちゃんも強くてかっこいいです。続きがすごく楽しみです。作者様のペースで更新頑張ってください(^^) (2020年9月7日 14時) (レス) id: 197940d511 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:怜。 | 作成日時:2020年9月5日 23時

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