もうちょいだから待ってろ ページ13
.
「…な、なんなのよ、アンタ」
現在、天元と堕姫の闘いは完璧に堕姫のほうが劣勢だ。
堕姫は何度も、自身の頚が斬られる恐怖を味わっていた。
だが、天元はギリギリのところで斬らない。
「アンタ、鬼殺隊でしょ！？
一体…何がしたいのよ！！」
「…焦るなよ。
たぶん、もうちょいだから。
待ってろ」
「…」
その言葉に顔をしかめていた堕姫が、急にニヤリと笑った。
どこからか現れた帯が、勢いよく堕姫の身体にギュルギュルと取り込まれていく。
「…っ！」
堕姫は禍々しさを急激に増した。
力が戻り、それを身体に馴染ませるように天を仰ぐ。
「私はね、花街を支配するために分裂させてんのよ。
それが全て一つになったとき、その速度は比じゃない…！」
堕姫の帯は言う通り、先程とは比べものにならぬ程の速度で天元を襲った。
「くっ、」
天元は躱したが、反応が少しだけ遅れ、脚が深く切れた。
ドクドクと血が溢れ出る箇所を手でグッと押さえ、呼吸で血の巡りを操る。
天元が息つく暇も無く、堕姫は畳み掛ける。
痛みに慣らされているとはいえ、若干の手負いになった天元は受け身の戦い方になった。
しかし、先程の油断はもうない。
怪我を負ったのは、はじめだけ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 310人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆい(プロフ) - 遊郭編お疲れ様でしたー！相変わらず天元様にキュンキュンしながら読ませてもらいました(^^)作者様関西の方なんですね！私関西弁すごく好きなのでバンバン出してってください！笑 これからも、楽しみにしてます(*^ω^*) (2020年9月27日 22時) (
レス) id: 197940d511 (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - ゆいさん» ほんとですか！？ありがとうございます！原作の天元様が素敵なので、私も天元様を素敵に描けているのならめちゃくちゃ嬉しいです！それと、作者のペースでと言ってもらえて凄く心強いです！ (2020年9月7日 17時) (レス) id: 0029dd2ea6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 物語の最初から一気に読んでしまいました！天元様素敵さぎますし、夢主ちゃんも強くてかっこいいです。続きがすごく楽しみです。作者様のペースで更新頑張ってください(^^) (2020年9月7日 14時) (レス) id: 197940d511 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：怜。 | 作成日時：2020年9月5日 23時
