私が殺した ページ10
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『…ん』
意識を失っていたAが目を覚ました。
「起きたか…」
身体が疲労や痛みで動かない彼女は目だけを動かして、声の主を探した。
ベッドのすぐ側の椅子には天元が座っていた。
『あぁ…天元…
…どのくらい経った?』
「丸一日程だ。
…ったく、……………頑丈だな、お前」
『…ふっ、あんたには言われたくないね』
二人はクスクスと笑い合った。
『天元』
彼女は身体を起こすのを手伝ってというように、天元の方に両手を伸ばした。
「っ!」
一瞬の動揺を隠し、天元は彼女を抱き起こした。
「…お前、大丈夫か?」
『…え?何?怪我…?』
「いや、まぁ、それもそうだけど…
…気持ちの面だよ」
『…っ!
ふっ、何それ』
彼女は軽く笑った。
「…誤魔化すなよ、A」
『…』
彼女はむっとした表情で目線を下げた。
『…天元のそういうとこ嫌い』
「ふっ…好きの間違いだろ」
天元は少しだけ口角を上げた。
『うるさいなぁ』
「立場が逆でもわかったはずだろ?」
それほどまでに長い時を共に過ごしている。
お互いに嘘はつけないし、誤魔化すこともできない。
『まぁ、確かにそうだけど…
今回の件は…私より天元でしょ…』
「…」
『さっきから…顔こわばってる』
「…え?」
『血の繋がった家族が鬼になって…
…そのうちの一人を……………
………私が殺した…』
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本当は助けたかった 天元side→←なにより怖いもの 天元side
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怜。(プロフ) - Ach1ch1さん» こちらこそありがとうございます! (2021年10月5日 13時) (レス) id: 0029dd2ea6 (このIDを非表示/違反報告)
Ach1ch1(プロフ) - ありがとうございます(^^) (2021年10月5日 8時) (レス) id: 7c41a08aa3 (このIDを非表示/違反報告)
Ach1ch1(プロフ) - 白い世界へのパスワードを教えていただきたいです。 (2021年10月4日 20時) (レス) id: 7c41a08aa3 (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - 有紀さん» 白い世界へのパスワードをお伝えしていたのですが、コメント欄にてそのパスワードが誰でも見れる状態が続いていたので、消させていただきました…!すみません!もし確認されていないようであれば、もう一度お伝えいただけると幸いです! (2021年9月21日 23時) (レス) id: 0029dd2ea6 (このIDを非表示/違反報告)
有紀(プロフ) - 初コメがこれで失礼いたします。白い世界のお話を読みたいのでパスワードを教えて欲しいです!よろしくお願いします! (2021年8月30日 19時) (レス) id: 6e9316e3b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜。 | 作成日時:2020年6月26日 15時