背中合わせの光【鬼滅の刃 / 宇髄天元】

どす黒い嫉妬心　天元side ページ23

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天元side





「…はぁ、」




俺は最近おかしい…

今までは、Aが誰と話そうが、誰に笑いかけようが、正直何も思わなかった。

…いや、何も思わないように自制していた。


…そんなことおこがましいと思っていたからだ。





でも、その自制が効かなくなっている。



この六日間ほど、Aが鬼殺隊の男どもと言葉を交わしているのを見る度に、

そいつらから引き剥がして、華奢な体を引き寄せて、腕の中に閉じ込めたいという衝動に突き動かされそうになっている。





今だって、

吉原遊郭に…男の欲に塗れたこの夜の街に送り出すと思うと頭がおかしくなりそうだ。


Aが見知らぬ男に触られるのか…？

接吻やそれ以上のことをするのか…？






でもだからといって、恋仲でもない俺が一方的にこのどす黒い嫉妬心をAにぶつけていいわけはねぇし、そもそも俺がAと恋仲になることなんかできない。



絶対、Aを傷つけることになる。




愛おしさ

欲望

嫉妬

理性



いろんな感情が渦巻いている。








なんで、俺…

Aのこと欲しいって思っちまったんだろう…

なんで、Aとどうにかなりたいって思っちまったんだろう…



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