新しい恋 ページ2
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ザーーーとかなり音を立てて雨が降っている。
だが、そんな雨など気にしない男女。
黒田坊と凛である。
黒田坊が胡座をかいたその上に彼女が横向きに座って、黒田坊の首に腕を回している。
黒田坊も彼女の腰に手を回している。
なにを話しているのか、二人とも満面の笑みである。
そんな二人を見る者たちが…
「あの二人…
最近、他人の目というものを気にしなくなったよね…」
遠い目をした毛倡妓と…
「たしかに…」
苦笑する首無。
四年前…
凛が人間として結婚できる十六歳になったときに二人は祝言を挙げているため、正真正銘の夫婦なのだが、
その仲の良さは結婚して四年経っても何も変わらないどころか、周りを気にしなくなった分、タチが悪かった。
特に、黒田坊の彼女に対する甘々溺愛っぷりがひどいのだ。
「まぁ、黒田坊もいろいろあったけど、幸せを掴み取ってるわけで…
首無…アンタはどーすんのよ」
「どうする…って言われても…」
「アタシはもういいのよ…
もう既にアンタに振られてるんだから…」
毛倡妓は切なそうに目を伏せた。
「ただ…新しい恋しないのかって話」
「…」
「アンタ、まだ忘れられてないの…？
あのひとのこと。
分かってると思うけど…あのひとは、あのとき人間で…」
「もう、生きてはいない…
…だろ？
わかってるよ…わかってるけど…」
脳裏にこびりついて離れない。
あいつの華のような笑顔も。
"義賊さん"
鈴のような綺麗な声も。
何百年経とうが、色褪せることはない。
首無は目を瞑り、息を吐いた。
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怜。(プロフ) - 時雨さん» ほんとですか！？ありがとうございます！！もしかして水禍の華以外のお話も読んでくださったりしているのでしょうか…？ (2020年7月26日 22時) (
レス) id: 0029dd2ea6 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 前からずっと読ませていただいています！怜。さんのお話や書き方すっごくおもしろくて大好きです！陰ながら応援してます！ (2020年7月21日 20時) (レス) id: 5e501a5e16 (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - シルバーウルフさん» ありがとうございます！(^^) (2020年6月30日 0時) (レス) id: 0029dd2ea6 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - 楽しかった。(o・ω・o)これからの更新も楽しみにしてるね。(o^O^o) (2020年6月29日 23時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - これからの更新も凄く楽しみにしてる。(o・ω・o) (2020年6月26日 23時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜。 | 作成日時：2020年6月23日 15時
