見た目で損してる系男子 【HSJ】

知念侑李 ページ8

今日は珍しく侑李と2人でロケ


え？男子生徒を誘拐してるっぽいって？


分かってる。でも傷つくからいうな



侑李「。ねぇ、聞いてる？」


「わり、聞いてない」


侑李「お腹すいた」



ロケが少し押して今は21時


そういえば腹減ったな



「飯、行くか？」


侑李「行く」


「なに食いたい？」


侑李「Aのオススメは？」



食いたいもんねぇのかよ


今日の夕飯は確か和食の予定だったから



「和食？」


侑李「Aの手作り？」


「俺のでいいなら作るけど」



俺料理しなさそうってよく言われるけど
人並み程度には作れる。薮じゃないからな


侑李曰く
「涼介は本格的なお店の味。Aはお母さんが作るような家庭的な味」らしい


そんなこんなで肉じゃが完成


テーブルに2つ。向かい合わせにしてセット


ソファでTVを見てた侑李はスリッパをぱたぱた鳴らして椅子に座る


小さく手を合わせ「いただきます」って言った後、肉じゃがを一口、口に含む


目をパチっと開いて「美味しい」と一言


よかった



侑李「Aって別に女子力高い訳じゃないのになんで料理上手いの？」



パクパク食べながら聞いて来た



「作ってくれる人が久しくいないからな」


侑李「なんで？ある程度はモテるでしょ？」



ある程度ってヤメろ。



「特に理由はねぇよ」


侑李「ふぅん。じゃあなんで料理するの？
僕も宏太も料理しないけど」


「作ってくれる人はいねぇけど
こうやって食いに来てくれる奴はいるからな」


箸を置いて布巾で侑李のほっぺを拭う



侑李「んっ、なに？」


「ほっぺにお弁当ついてた」


侑李「、Aってさぁ
ほんと顔に似合わない頭してるよね」


「は？」


侑李「なんていうの？
言動が顔に似合わないっていうか」


「、涼介みたいなことすると変ってか？」


侑李「違う。普通お弁当っていう？って話」


「え？言わない？」


侑李「ゆーけどさ…」


「確かにこの顔じゃ言わない言葉だよなw」

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