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ページ33

七花「ままー、しゃかしゃかできたで!」


『お!凄いじゃん!ありがとう
やっぱり七花は良い子だね』


七花「じゃあサンタさんきてくれる?」


『来てくれるんじゃないかなー?』


七花「ほんま!?やったー!」




意識的に良い子って言ったAの言葉に上手いこと乗っかる七花は明らかにクリスマスを意識しとって

まぁ意識どころか今2人が作っとるん(俺は混ぜてもらえんかった…)はクリスマスケーキな訳で


にこにこ楽しそうにする2人を見とるだけでサンタなんかおらんくても俺は幸せや


Aが焼いたスポンジに生クリームを塗る七花は俺に似たのかめちゃくちゃ不器用


あーあ、顔にもお気に入りの服にも生クリームついでもうとるやん


取り敢えず一通り塗らせて七花をお風呂に入れたAは苺が置きやすいように上の面だけを綺麗に整えていく


うわ、あっちゅうまに平らになっとる



『淳太、やる?』


淳太「いや、辞めとくわ」



じぃーっと見とったから聞かれるけどグッチャグチャにする自信しかないわ…



淳太「あ、A」


『なにー?』


淳太「七花にさ、大人はプレゼントもらえへんとか言うた?」


『あー…ママはなにお願いするの?って聞かれたから七花のお願いが叶いますようにってお願いするって言ったよ』




大人になるとプレゼントもらえない

なんて現実突きつけたくないじゃん


まだ夢みてて欲しいし、やって



ごもっともやな



『それがどうかしたの?』


淳太「七花がさ、短冊にママのお願いが叶いますようにって書いてたんよ。やからなんか言うたんかなぁって」



不器用な字やったけどちゃんと読めたで?




『そんなこと書いてたんだ』



淳太「Aは、なにが欲しいん?」


『んー、世界平和?』


淳太「いや、雑やし優しさ無限大やな」



『…七花が無事に成長して、幸せでいてくれますように。…かな』



七花が使ってたボウルだとか泡立て器だとかを洗う手を止めてはにかみながらそう言った



淳太「世界のことやったり七花のことやったり
自分のことはええの?」


『うん。七花が幸せならそれで良いかな』


淳太「まぁ俺もそやな。七花とAが笑っとってくれたらそれだけで幸せやから」



『ふふ、でしょ?
まぁだから何企んでるかは知らないけどさ
七花が笑顔でいれるようにしてね?』



淳太「当たり前やん」

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作者名:零月 x他1人 | 作成日時:2018年7月24日 15時

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