黄薔薇7~シンデレラ~ ページ10
「んん...」
ここは、どこだろう?
私は、高級そうな白い天板付きのベットに寝かされていた。
身体を起こすと窓が空いており、青空が見え、白色カーテンが靡(なび)いていた。
心地よい風が吹いている。夢のような光景に
ついに死んでしまったのだと思った。
「ここが、地獄で無いのならいいかな。お母さん達を探さなきゃ!」
死んだというのに落ち着いている自分が不思議だった。
「っ、」
思い出した。私は蹴られて気を失ったんだ。
だとしたら、ここはお城。
私は、あの人に一刻も早く渡さなければいけないものがある。
ベッドから降りて、あの人を探しに行こうとしたら「痛っ」
まだ完全に直ってなかったらしくバランスを崩して「うわっえっ危ない!」私はぎゅっと強く瞼を閉じてベッドの下へと落っこちていった。
ドスッ
「随分大きな音をたてたものだな」
「失礼な!」
咄嗟の事に反応してしまったが、私が落ちたのに大事に至らなかった理由は理解できた。
そんなことを分析しているのは良いが、私は今知らない男の人の胸にダイブした状態で、つまり私も失礼なことをしているのだ。
「すみません。あの、お怪我は?」
「....重い」
「何度失礼なことを言えば気がすむんですか!」
ついつい感情を荒げてしまったが、何事もなかったかのようにすぐさま男の人から退いた。
後ろから“あんたむきになりすぎ”と聞こえたが、部屋から出ていこうとドアノブに手を掛ける。
腕を捕まれた。
「あんた、こんなところで何してる」
青い瞳が私を見つめている。その力強さに答えないでいるのは無理だと思った。この男の人はあの人の事を知っているのだろうか。
「私は、この時計を渡しに来たんです。どうやら御触れを配られているときに落としていったみたいで。届けに来たときに気を失ってしまったんです」
「あんた、よく何も言わなかったな。」
「見てたんですか?」
「そんな分けないだろ。あの門番は最近色々言われてた。ただそれだけ。俺を薄情者とやらにしたいなら勝手にすれば」
「そう言うことじゃなくて。」
よく分からない人。心配してくれたのかと思えば毒舌。でも、悪い人ではないことは何となくわかった。
その前に...言いにくいけど
「あの...もうそろそろ腕を離して下さい!」
「煩い。」
****
全然甘くならなかった...。
何かすみません。
リクエストはいつでも受付中です。
よろしかったらリクエストを。
何でもいいですよ。
黄薔薇8~シンデレラ(7の少し前)シュウ~→←黄薔薇6~シンデレラ~
ラッキーアイテム
甘いもの
11人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なわたか - 次回作楽しみにしてますね。 (2016年5月15日 0時) (レス) id: 6e403ba1b1 (このIDを非表示/違反報告)
なわたか - 面白いです!長文新鮮ですね。 (2016年5月9日 0時) (レス) id: 6e403ba1b1 (このIDを非表示/違反報告)
奈良田 - 面白かったです!更新楽しみしています。長文書くのは難しいと思いますが、頑張ってください! (2016年5月2日 2時) (レス) id: e46d3ac99b (このIDを非表示/違反報告)
枢花(プロフ) - はなんさん» そうなんですか!はい!更新頑張ります。 (2016年4月17日 17時) (レス) id: 07601baa8f (このIDを非表示/違反報告)
はなん - 面白かったです!私もシュウさん大好きなので更新待ってます! (2016年4月17日 2時) (レス) id: 9087ff15e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:枢花 | 作成日時:2016年4月17日 2時